鍋に入れると美味しい肉は?和道一筋がわかりやすく解説!
寒い季節に温まる「鍋料理」。家庭でも手軽に作ることができ、魚介や肉類、野菜、豆腐、練り物など、さまざまな具材が使われています。とりわけ鍋のコクを引き出す肉や魚介類は鍋に欠かせない存在です。
この記事では、鍋における肉類の役割とその種類について和道一筋がわかりやすく解説していきます。
鍋の肉類の役割は?
肉類の味の成分は三大うま味成分の一つ、「イノシン酸」が主体で、この成分が加熱によって出汁に溶け出し、鍋料理の「旨味」となっています。また、鶏肉には「グルタミン酸」という成分が含まれていて、これは昆布と同様に「イノシン酸」の旨味を引き立てる効果があります。そのため、魚などがメインの鍋料理でも、鶏肉を少量使用するのがおすすめ。鶏肉の「グルタミン酸」の働きにより、鍋の旨味が増すんですよ。
鍋に入れると美味しい肉類 5選!
牛肉
日本を代表する鍋料理の「すき焼き」や「しゃぶしゃぶ」などで活躍する食材。柔らかくて旨味のある霜降りやロースが使われるのが特徴です。中国や韓国では牛の内臓類を使った鍋物も多く、近年、人気の高い「モツ鍋」はその日本風のアレンジ。丁寧に下ごしらえした「せんまい」や「はちの巣」などの胃、また腸の部位は臭みがなく、弾力のある歯ごたえが魅力です。
豚肉
豚肉は、牛肉のように薄切り肉をしゃぶしゃぶに使う家庭が多いです。また、豚ロースの薄切り肉とほうれん草をサッと煮て、ポン酢醤油で食べる「常夜鍋」でも大活躍。忙しい夜でも手軽に作れる一品です。中国料理では獅子頭という肉団子の鍋料理が有名で、韓国のチゲ鍋にも多用されています。
↓「常夜鍋」について詳しく知りたい方はこちら!
鶏肉
鶏肉を使った代表的な鍋には「水炊き」があり、骨付き肉を使うので旨味が濃いのが特徴です。鍋料理に使う牛肉や豚肉は熟成させると旨味が加わりますが、鶏肉は鮮度の良いものを選ぶのがおすすめです。鶏肉を割り下で煮る鶏鍋(鶏のすき焼)はモツも一緒に煮込むと味わいが増すので、ぜひお試しあれ。
↓水炊きについて詳しく知りたい方はこちら!
猪肉
「ぼたん鍋」とも呼ばれる猪肉を使った鍋料理。野生の猪の猟期である、冬場の約3カ月が食べ頃ですが、現在は飼育なども行われています。肉質は硬めですが、煮込むうちに柔らかくなるのが特徴。「ぼたん鍋」は、味噌で調理するのが一般的で、大根やせり、ゴボウ、こんにゃくが用いられることが多いです。
鴨肉
軟らかい肉質と風味の良さが特徴で、マガモやホンガモなどの種類があります。旬は冬場で、脂がのった鴨肉を楽しめます。「鴨ねぎ」と言われるように、ねぎとの相性が良く、鴨鍋にはねぎが欠かせません。
鍋には肉の旨味成分「イノシン酸」が含まれている!
肉類を鍋に入れると、肉に含まれている「イノシン酸」が溶け出し、鍋に旨味が加わります。肉の種類や部位によっても旨味や風味が変わるので、皆さんもぜひ、お好みの肉と鍋の組み合わせを見つけてみてくださいね。
※画像はイメージです。
※「料理と食シリーズ No.6 鍋料理 汁料理」に掲載した内容を再編集しています。
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和の道一筋の人間が和食に関する素朴な疑問を解説。全国津々浦々、日本料理の名店も紹介していきます。
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