ホルモンとは?牛肉のどの部位のこと?塩ホルモンとの違いを焼肉マニアが解説

「ホルモンは臭みが強い」。そんなイメージから、以前はお客に敬遠されることも多かった「腸の部位」の焼肉。ところが今は大人気の部位で、塩ホルモンなど種類も豊富に!

ここでは焼肉に関する本を多く出版してきた焼肉マニア編集部がホルモンについて解説していきます。焼肉に詳しくなりたい人におすすめ!

ホルモンの部位は?

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ホルモンは一般的に腸の部分を指します。現在のホルモンは肉の業者や焼肉店の品質管理が向上し、鮮度にこだわる店も増え、臭みを感じさせない大腸(テッチャンなどの呼び名がある)や、小腸(コプチャンなどの呼び名がある)の焼肉が広く提供されています。

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いま人気を集める大腸や小腸の焼肉は「脂付き」のものが多いのが特徴。脂をきれいに掃除する処理法もありますが、最近の焼肉店では、あえて脂を残し、その甘みやプルッとした食感を魅力にしているケースも。腸の中に脂が詰まった形の「マルチョウ」も人気焼肉として多くの店で提供されています。

脂の旨味でお客を虜にし、新たなホルモンファンを増やしてきたのが腸の部位の焼肉です。

塩ホルモンの違いは?

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塩焼きのホルモンもいまは一般的ですね。元々、「塩ホルモン」という呼び名の焼肉は、北海道の旭川で古くから親しまれています。そのスタイルが札幌にも広がり、1990年代の後半ごろになると、東京でも「塩ホルモン」の店が増加。旭川の「塩ホルモン」は豚の内臓肉が使われるのですが、この塩ホルモンブームは、一般の焼肉店における塩焼きの拡大に影響を与えたと言えるでしょう。

1990年代の後半ごろから、タン塩だけでなく、カルビやロースも塩焼きで提供する店が増え、牛の大腸や小腸を使ったホルモンの塩焼きも一般化しました。

現在のホルモンのトレンドは?

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現在の焼肉店のホルモンは、タレ・塩から味を選べるようにしている場合が多いですね。タレ・塩・味噌の3種類から選べるという店も。さらに、腸の部位は、辛味ダレも合います。辛味ダレでさらにヤミツキになる味を作り出している評判店も。

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このように味付けの種類も多いことから、内臓肉専門の焼肉店などでは、一皿目は塩で、二皿目はタレで、次は辛味で…という風に、注文ごとに味を変えて楽しむお客も珍しくありません。しかも、女性や若いお客が、気軽にそうした楽しみ方をしているのです。

そこにはもう「ホルモンは通のお客が注文するもの」というひと昔前の印象はありません。幅広い客層が注文する人気部位の仲間でもあります。

ホルモンは腸の部位のこと!

「臭みがあると思っていたら、臭みがなくておいしい!」。食わず嫌いだったお客からも、そんな評判を獲得し、ホルモンの焼肉もこの十数年でかなり一般化した印象。小腸や大腸を使ったホルモンを店の売り物にした内臓肉専門の焼肉店も増加。

脂の旨味でお客を虜にし、新たなホルモンファンを増やしてきたのが腸の部位の焼肉です。

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※「焼肉メニュー事典」に掲載した内容を再編集しています