1980年代の喫茶店のレトロなスパゲッティを見てみよう!「喫茶&スナック1982年7月号」

喫茶店のスパゲッティといえば昔懐かしのメニュー。どこかレトロさも感じるものの、実は80年代の喫茶店スパゲッティはさまざまな変化を遂げていたのです。

ミートソースやナポリタンなどの定番メニューは当時もありましたが、現代にはない攻めたスパゲッティ・メニューがたくさん登場したのです!ここでは昭和57年(1982年)に旭屋出版から刊行された「喫茶&スナック7月号」を見ながら、過去の喫茶店の世界を巡ってみましょう。

80年代前半、喫茶店のスパゲッティは「進化」の時を迎えていた!

当時の特集は「喫茶店のスパゲッティ」

フードマニアを運営する旭屋出版は50年以上の歴史を誇る老舗出版社。飲食業界向けの雑誌を多く作っており、1980年代には喫茶店やスナックの専門誌「喫茶&スナック」を制作していました。今回は1982年7月号の記事を見てみましょう!

記事によると、喫茶店のスパゲッティメニューはよく売れるメニューだったのですが、当時は茹で上げのスパゲッティ専門店が進出してきた時期で、徐々に「旨味のない」メニューになりつつあった様子。そして、スパゲッティを置くとコーヒーなどの飲み物などが売れなくなるなんていう迷信もあってか、あまり力を入れなくなってしまったのです。そんな世間の空気に負けずに、お客に支持をされる「オリジナルスパゲッティ」を出す店もいくつか存在しました。よってナポリタンやミートソースが一般的だったこの時代に、喫茶店らしいユニークな傑作が多く登場したのです!

日本ならではの進化!和風スパゲッティ

和の食材を入れすぎて、もはやスパゲッティとは思えないほど……

日本生まれの「たらこのスパゲッティ」など、和風スパゲッティがたくさん登場してきたのはこの頃。こちらの「納豆としいたけとあさり入スパゲッティ」は、和的な食材をこれでもか!というくらい詰めたメニュー。まず、トッピングの納豆もなかなかのインパクトですが、なんといっても味の決め手は青じそだったらしく、これを入れるか入れないかで味わいは大きく変わったよう。

ピーマンとコーンもバター風味で味付け

とりあえず、和風メニューは安定の人気を誇ったようで、「しその葉としその実のバター和え」は、コーヒーとの組み合わせが抜群だったようです。しその爽やかな風味にバターのコクが入ったというイタリアでは絶対にないであろうアレンジ商品も喫茶店ならではですね。

ダブルで炭水化物を味わえるということもあって、腹持ちの良さは抜群のメニュー

そして、究極の和風スパゲッティといえばこちら!「お茶漬けにもなるスパゲッティ」。メインはコンソメスープにスパゲッティを入れ、鮭をのせるというスープパスタ。ライス付きのセットになっており、お好みでスープに入れて「お茶漬け風」にすることも可能だったとか。スパゲッティの可能性を感じるアイデアメニューです。

演出次第でおいしさアップ?不思議なスパゲッティメニュー

スパゲッティ+トーストの2大炭水化物でお腹もばっちり!

スパゲッティもサラダにすれば、モーニングでも大活躍!こちらの「モーニングセット」はもともと女性客用に考案されたメニューが、食べ応えを求める男性客に人気が出たとのこと。朝からガッツリと行きたいという層に好評だった様子。

スパゲッティ風タンメンといったところでしょうか?

こちらはアサリのスープを活用したスープスパゲッティ。スープにはかなりこだわりがあり、麹やバター、日本酒を入れているので、ラーメンのようなコクがたっぷりと味わえるスープだったのでしょう。そして、白菜やキャベツ、ナスなど、お野菜がたくさん入っているのも嬉しいですね!

結局、混ぜてしまうのでホットドッグ感はすぐになくなりますが……

こちらはホットドッグ風のスパゲッティ。ホットドッグをヒントにして開発したそうで、ミートソースをソーセージ風に見せて、スパゲッティで挟んでいるように演出しているメニューです。このようにミートソースのようなシンプルなメニューをどうアレンジするか?ということも大事だったよう。

もはやアジア料理!?個性が光る創作スパゲッティ

見た目はまぜそばに見えますが、実はスパゲッティ

キムチとスパゲッティとの組み合わせはたまに見かけますが、これはキムチ+たらこという韓国と和の食材を見事にコラボレーションした意欲作。麺に生たらこをまぜ、軽く炒めた後、お湯を加えてから塩と胡椒で味付け。最後に、キムチをのせるというボリュームたっぷりの麺料理。

喫茶店にいながら本格中華風のメニューが楽しめるのが特徴

中華丼からアイデアを得たというのがこちら。見た目は本格中華なのに、麺はスパゲッティというのがウリ!もちろん、ソースは中華丼風にチキンスープと野菜を炒めて片栗粉でとろみを出すというもの。あんかけスパゲッティのように、ソースのとろみとスパゲッティとの組み合わせは抜群なのでこちらも相性が良かったと思われます。

お皿もどこか中華風に見えてくるという不思議

中華風のスパゲッティといえばこちらも強烈!「八宝菜」を意識したということで、イカ、たけのこ、チキン、ピーマン、玉ねぎをオリーブで炒め、ホワイトソースで絡めたもの。見た目は中華風ですが、味わいはきちんと洋風になっているというアイデアメニュー。

80年代のスパゲッティメニューは今見るとすごく面白い!

喫茶店が全盛期の時代ならではの個性あふれるメニューがたくさんありましたね!今でもファミレスや専門店で味わえるスパゲッティですが、こう眺めると喫茶店ならではのアイデアもあり、好みも徐々に変わってきているということが分かるでしょう。現在では味わうことはできませんが、斬新なアイデアも多いので、おうちで試してみるのはいかがでしょうか?(ただし、カロリーはすごく高そうなので要注意!)

※こちらで紹介している料理の写真、料金、セット内容は掲載当時のものです。現在では取り扱っていませんのでご了承ください。