大豆の日(2月3日)にちなんだ豆腐の話

2月3日は、節分に当たる日が多いことから、節分の豆まきにちなんで、大豆の日に制定されています。

その大豆にちなんで、豆腐のプロの使い方、それも中国料理の麻婆豆腐の豆腐のプロの使い方を解説します。(ちなみに、発芽大豆の日もあり、それは11月20日。イイ[11]、はつが[二十日=はつか]、の語呂合わせによるものです)

麻婆豆腐に使う豆腐は、ソフト木綿が多い

麻婆豆腐での豆腐は、冷奴で食べる場合とは違い、つるんとした舌触りより、肉味噌と味わう相性を考える中国料理店が多いようです。なので、ソフト木綿を選んでいるところが多かったです。

 なかには、麻婆豆腐のために特注して、その店の理想とする硬さの豆腐を使っている店もあります。

麻婆豆腐の豆腐の使い方もいろいろ

麻婆豆腐を作る工程での、豆腐の使い方も、店によっていろいろです。豆腐は冷たいので、肉味噌と合わせる前に茹でて温める店は多いのですが、茹でるときに少しの塩を加えてプルンとさせてから調理する店。スープで豆腐を炊いて風味をまとわせてから合わせる店があります。また、カットしないで豆腐を鍋に入れ、お玉で崩して食感に変化のある豆腐にする店。さいの目にカットしないで菱形にカットする店、などなど、麻婆豆腐は、その豆腐だけ見ても、店によっていろいろですので、今度、気にして見てみてください。

水溶き片栗粉に注視する老舗

豆腐は、いつも同じのように思えますが、季節によっても、できてからの日数によっても、その水分の具合など微妙に同じではないそうです。

 なので、麻婆豆腐の老舗では、仕上げの水溶き片栗粉を加えるとき、一度に鍋に入れないで、3回、4回に分けて入れ、様子を見ながらとろみを付けるそうです。毎日、毎日、何十食も作っていても、ここだけは注意しながら水溶き片栗粉を加えるそうです。こうすることで、豆腐の存在感のある麻婆豆腐に仕上げているとのことでした。

「人気店の麻婆豆腐の技術」(旭屋出版刊より)