お米の種類にはどんなものがある?味の違いは?和道一筋がわかりやすく解説!

硬さ、甘み、粘り、香りなど、お米の美味しさはさまざまな要素が複合したもの。食べ手の好みに合うお米が美味しいお米であって、高価な銘柄を必ずしも美味しいお米と感じるわけではありません。お米の種類や違いを知って、好みの味を見つけてみてはいかがでしょうか!

この記事では、和道一筋が日本米の種類や味の違いについて解説していきます。

軟質米と硬質米の違い

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日本米には、しなやかな食感が特徴の軟質米と、ふっくらした食感の硬質米があります。田んぼによってもお米の硬さや質が変わりますが、一般的に軟質米は寒い地方と日本海側の地域、それ以外の地域では硬質米の生産が盛んです。

軟質・硬質の差はお米の水分量の違いによるとされていて、例えば同じコシヒカリでも、同じ水加減なら東北のものは軟らかく、関西のものは硬く炊けます。最近では、乾燥技術の発達で、水分量の差は少なくなってきていますが、好みのお米を選ぶには、銘柄だけでなく、その産地にも目を配ってみましょう。

代表的なお米の品種 4選!

日本では、多くの品種(銘柄)のお米が作られていますが、うま味や甘み、ご飯の硬さや噛み応えに差があり、それぞれ味が違うのが特徴です。「ヒカリ」と名前がついているお米は、コシヒカリ系であるものが多く、「あきたこまち」や「ひとめぼれ」のように、コシヒカリ系のものであっても、別の名前が付いている場合もあります。

コシヒカリ

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コシヒカリは炊き上がったご飯にコシがあり、人気のある品種の一つ。食べたときの粘性、甘み、うま味が特徴です。一般的には、お米に含まれるたんぱく質が多いと、食味が低下すると言われていますが、コシヒカリはタンパク質が約8%と、少ないグループに属しています。

ササニシキ

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宮城県で開発され、東北を中心に栽培されている品種で、炊き上がったご飯が柔らかいのが特徴です。甘みもあり、全体的に口当たりがよく、粘り気が少ないため、卵かけご飯やチャーハンに適しています。冷夏に弱いのが欠点で、収穫量が天候に左右されやすいので、生産量が少なくなっているのが現状です。

きらら397

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コシヒカリを祖父(祖母)にもつ「しまひかり」と、耐冷性のある「キタアケ」を良いとこ取りしたハイブリッド米。北海道特有のお米で、寒冷に強いことに加え、北海道の土壌に合っているため、多く生産されています。

粘り気が少ないのが特徴で、噛めば噛むほど甘さが広がります。粒が大きいため、丼ものに最適で、牛丼チェーン店で使われているほど。名称は北海道民の公募から名付けられ、きらきらした様子を指す「雲母(きらら)」と育生地の系統番号を表しています。

日本晴

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銘柄米として選定される際に行われる「味覚官能試験」で、コシヒカリが基準米となる2006年まで、評価の基準として使用されていたお米。炊き上がりが早いという利点以外は、光沢、加熱吸水率、膨張容積など、ほとんどの項目において平均的であることが長い間、基準となっていた理由です。

現在では滋賀県で有名な品種ですが、害虫が付きにくく、育てやすいこともあり、コシヒカリが出てくる前は生産量が日本一とも言われていました。そんな日本晴はあっさりとした甘さが特徴で、どんなおかずにも合う食べやすさが魅力です。また、すし米としても人気のある品種で、関西を中心に親しまれています。

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お米は品種や生産地によって味や質が違う!

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いかがでしたか?ご飯の味わいや食感はお米の品種によって異なり、同じ品種でも生産地によって硬さに変化があるのが面白いところ。みなさんも、お米を選ぶ際は品種や生産地に注目し、ぜひ好みのものを見つけてみてくださいね。

※画像はイメージです。
※「料理と食シリーズ No.30 ご飯 米料理 プラス汁」に掲載した内容を再編集しています。