基準米ってなに?普通のお米とどう違うの?フードマニア編集部が歴史を踏まえて徹底解説

たまにネットなどで目にする「基準米」と言う文字。この基準米とは一体何の基準なのか、また、どういうお米のことを指しているのでしょうか?

ここでは和食などのグルメに関する本を出版しているフードマニア編集部が、基準米を徹底解説していきます!

そもそも基準米とは?いつから使われるようになったの?

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基準米とは、「食味試験」と呼ばれる審査にて、味の基準となるお米のこと。この審査は「外観・味・香り・粘り・硬さ・総合評価」の6つを評価項目とし、その年のお米の味をランク付けします。

食味試験という検査が誕生したのは1971年。食の安心安全やお米作りの促進、消費量拡大の施策として、「日本穀物検定協会」という一般財団法人が制定したのが始まりです。

また、同じお米のランク付けに「等級評価」と呼ばれるものもありますが、これは虫食い米の有無やお米の透明感といった外観から判断される検査。実際に食べ比べるのではなく、各等級の基準もあらかじめ決められているため、基準米を用いることはありません。

現在の基準米は複数産地のコシヒカリ!2006年以前は日本晴という品種も

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現在、日本の基準米として定められている品種は、複数産地で作られた「コシヒカリ」をブレンドしたもの。2006年に定められて以来、長い間食べ比べの指標として活躍しています。

そんな基準米ですが、実はこれまでに何度か品種が変更されたことも。1971年から2001年までの間は、それまで日本の米作りの中心であった「日本晴」の滋賀県湖南地区産が、2002年~2005年は近畿地方で作られた日本晴とコシヒカリのブレンド米が基準米でした。

ちなみになぜ近畿地方のものかというと、冷害や台風などの災害に合いにくい地域だからだとされています。

基準米は食べ比べの指標となるお米のこと!2006年以降はコシヒカリが採用

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その年のお米の味をランク付けする際に用いる基準米。2001年までは日本晴という品種が、2002年から2005年までは日本晴とコシヒカリのブレンド米が審査の基準として重宝されていました。2006年以降は全国各地のコシヒカリをブレンドしたお米が基準となり、そこから15年以上のもの間、基準米として、お米の消費量拡大にも一役かっているのです。

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※「「食」の雑学達人になる本」に掲載した内容を再編集しています