お米に賞味期限ってあるの?新米と古米の違いは?和道一筋がわかりやすく解説!

秋も深まり、お米の美味しい季節になってきましたね。お釜の蓋を開けたときの、あのふっくらとした新米はなんとも魅力的で、この時期ついついお米を沢山食べてしまうという人も多いのではないでしょうか。

この記事では、和道一筋がお米の賞味期限や、新米と古米の違いについて解説していきます。

お米の「賞味期限」は?

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お米は長持ちするイメージが強いかと思いますが、実は精米後、比較的急に味が落ちていくのが特徴。買ってきたお米は、常温で夏は2週間、冬は1カ月ほど。冷蔵庫なら3カ月は買った当初の味を楽しめます。保存できる期間は意外と短いため、まとめ買いはせずに、1カ月分だけを買うのがおすすめです。

ちなみに、玄米の状態であれば味の劣化はおだやか。そのため玄米の状態で購入して自分で精米をする人も増えているんですよ!

新米と古米の違いは?

新米

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お米は生鮮品であり、精米後は時間と共に味が劣化します。そのため新米として最も美味しいのは、一般的に収穫直後の9~10月頃と言われています。新米は風味や口あたりがよく、甘みが強いのが特徴。これはデンプン粒子がまだ十分固定していないのと、お米の水分が多いためです。

柔らかい食感が魅力の9月~10月の新米は人気がある一方で、冬を越したお米の方が美味しいと感じる人も。デンプンの構造上、収穫したてより、ひと冬越したものの方が安定するため、深みのある味わいを楽しめます。

古米

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新米として味わえるのは翌年4月頃までで、気温が20℃を超える4月頃から古米化していきます。保存中に米同士が擦れて、「擦り傷」ができるので、古米は表面の傷の多さで見分けることができます。

古米が硬くなる理由として、デンプン粒子中のデンプンが水となじみにくくなり、炊いたときに柔らかくならないことがあげられます。また、お米のたんぱく質の変化も、ぱさぱさとしたご飯になる原因です。

味の劣化はなぜ起こる?

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古米は、成分的に新米から何が劣化しているのでしょうか?これは表面の糠層(ぬかそう)より、その下にある「アリウロン層(糊粉層)」が関係しています。この層には、精米後の残留物として、たんぱく質、糖質、脂質が残っていて、これらが酸化して糠臭さや嫌な臭いの原因となるのです。

新米と比べ、味が劣化してしまう古米ですが、炊く前に丁寧に研げば糠臭さを取り除くことができます。お米1合に対し、みりんもしくは日本酒を大さじ1入れるという裏技も。チャーハンや、出汁昆布を入れた炊き込みご飯にしても美味しく食べられます。

お米の劣化は精米してから始まる!

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お米の劣化は精米してから急速に早まります。そのため、期間内に食べ切れる分量を購入するのがおすすめです。みなさんも、ぜひ季節によるお米の違いを味わってみてくださいね。

※画像はイメージです。
※「料理と食シリーズ No.30 ご飯 米料理 プラス汁」に掲載した内容を再編集しています。