熟成させることで旨味を向上させた自家製麺!新桜台『ラハメン ヤマン』

麺は熟成させることでコシが強くなるという傾向にあるが、こちらの『ラハメン ヤマン』は熟成にこだわった自家製麺を堪能することができる。店主自ら熟成する時間も調整できるというのも自家製麺の魅力だ。

ここでは自家製麺にこだわり続ける拙者、自家製麺サムライが『ラハメン ヤマン』を紹介していこう。ここでは取材を通してお聞きした、製麺法と考え方も解説。

『ヤマン』の製麺法と考え方

冷蔵庫で1〜2日熟成。麺線の状態で寝かせることでコシが強くなり、モチモチの食感になる

加水率40%、切り刃16番の角ストレート麺。コシのあるモチモチの食感を目指し、準強力粉をメインに、中力粉とタピオカ粉をブレンドしている。製麺作業は朝行い、翌日以降に使用(2日寝かせるのが理想)。熟成させることでコシが強くなり、モチモチの食感が一層強くなる。

1人ですべての仕込みを行っているため、麺はこの1種類のみ。ラーメン、つけ麺、油そばをすべて同じ麺でカバーしている。

自家製麺を使ったメニューはこちら

羅臼昆布や節類、干しエビ、ホタテエキスなどを合わせ、出汁感を強調させた醤油ダレとスープ、鶏油、香味油を合わせる。

それでは、この自家製麺を使った珠玉のメニューを見ていこう。

■らはめん
一口目のインパクトよりも食後の余韻を重視してつくりあげた。香味油はラードにエシャロットやニンニクなどを合わせて香りを出したもの。様々な出汁を合わせ、複雑に仕立てている。

丼全体で一体感を持たせるため、メンマはチャーシューと同じ煮汁とスープを使って調理する。味付けはしっかり目、食感はコリコリ。乾燥メンマの特長が生きるよう、かために戻している。

■塩つけ
つけ汁は、スープと塩ダレ、香味油、ブラックペッパー、すりゴマ、大葉、揚げねぎを合わせたもの。さらに、チャーシューとネギ、メンマ、水菜が入る。

鶏油と香味油、オリーブオイル、醤油ダレ、魚粉、リンゴ酢を丼で合わせる。オリーブオイルを使うと、くどさが緩和され、最後まで飽きずに楽しめる。

■あぶらは(しょうゆ)
タレと油類をあらかじめ麺に和えてあるので 、そのまま啜ってもおいしく食べられる。少しずつ肉みそを混ぜるのがおすすめの食べ方。肉みその挽き肉は、チャーシュー(豚バラ肉)の切れ端を自店で細かく挽いたもので、玉ねぎと共に、ニンニク、生姜、濃口醤油、料理酒、豆板醤、コチュジャン、オイスターソースで味付けしてつくる。うま味調味料は不使用ながら、ガツンとパンチの効いた味。麺量は並180g、中220g、大265gで、麺の増量は無料。

『ラハメン ヤマン』の麺は熟成させることで旨味を向上させた自家製麺

『ラハメン ヤマン』の自家製麺の魅力についてご理解いただけただろうか?ぜひ実際に足を運んでその奥深い味を満喫してほしい。

ラハメン ヤマン

住所 東京都練馬区栄町22-1
営業時間 11:30~16:00 18:00~21:00
定休日 木曜日
  ※「自家製麺ラーメン店の調理技術」に掲載した内容を再編集しています。記載のデータは取材時のものです。