世界のユニークなパン特集!フードマニア編集部がわかりやすく解説!

みなさんは「パン」と言われて、どのようなパンを思い浮かべますか?おそらく、ほとんどの人がふっくらとした発酵パンを思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、パンの起源は無発酵の平焼きのものと言われていて、世界にはさまざまな種類のパンがあります。

この記事では、フードマニア編集部が、世界のユニークなパンやその特徴ついて解説していきます!

世界のパンの特徴

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紀元前7000年頃に古代メソポタミア流域で初めて作られたと言われているパンですが、現在では世界各国に広まり、それぞれの国の風土に根付いたパン文化が発達しています。

例えば、ヨーロッパではイースト菌を使った発酵パンが主流であるのに対し、イースト菌を使わないインドを中心とする地域ではチャパティが。中国ではチュンピンやマントウなどが食べられています。他にも、イースト菌の働きを借りていても、ふくらませずに薄い生地のまま焼く、中近東のナンなど、世界にはさまざまなパンがあります。

世界のユニークなパン15選!

饅頭(マントウ)・花巻

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中国のパンで、生地を蒸すのが特徴です。お米が主食の中国南部とは対照的に、小麦が主食の北部でよく食べられています。饅頭には具材を入れませんが、お肉やあんが入ったものを包子(バオズ)と言います。花巻は饅頭の一種で、生地を花形に巻いたものです。

油条

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中国の揚げパンで、中国では「ヨウティヤオ」や「ユウティアオ」と発音されます。サクサクとした食感が魅力ですが、味がないため、朝食時にお粥や豆乳と共に食べることが多いです。中国だけでなく、台湾やベトナムなど幅広い地域で食べられていて、スナックとしても楽しめます。

ナン

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日本でも馴染みのあるパンですが、主にインド北部で食べられています。本場インドでは、タンドールという土釜を使って、一次発酵してから焼き上げられ、ふんわり、もっちりした食感が楽しめます。土釜がある家庭は少ないため、お店で買うのが一般的です。

チャパティ

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インドでは最もよく家庭で食べられるパンで、ナンよりも一般的に食べられています。小麦を使うナンとは違い、全粒粉を使用して、薄く平焼きにするため、固めの食感が特徴です。パキスタン、バングラデシュ、アフガニスタンでも食べられていて、カレーをつけたり、料理を挟み込んで食べられています。

バロタ

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インドの厚焼きのバターパン。油脂を使うので、濃厚な味わいが楽しめます。ポテト入りはアルバロタ、ひき肉入りはキーマバロタと呼ばれています。インドでは軽食として食べられることも。

ユフカ

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トルコの無発酵のパン。薄く延ばして作るのが特徴で、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。小麦ベースのシンプルな材料で作られ、何層にも重ねてパイを作ったり、スイーツにしたり、食べ方はさまざま。

クイマル・ピデ

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トルコのピザ風のパンで、本場ではファストフード的存在。生地の上に卵、トマト、オリーブ、挽き肉などをのせて焼きます。生地はピザよりも厚めで、噛み応えがあるのが特徴です。舟の形が一般的ですが、ラマダン(断食)で食べられるものは円状です。

ピタブレッド

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中近東では古くから食べられているパン。中が空洞になっていて、ポケット状のものと、そうでないものがあります。好みの具を詰めたり、フムスなどと一緒に食べられます。

インジェラ

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エチオピアのパン。エチオピアで採れるテフという植物の粉が原料で、テフを水に溶き3日ほど発酵させて作られるため、酸味が強いのが特徴です。鉄分やカルシウム、タンパク質、食物繊維などが豊富に含まれているのが魅力で、世界ではスーパーフードとして注目されています。

ソーダ・ブレッド

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アイルランドのパンで、イースト菌の代わりにソーダ(重曹)を使って発酵させます。また、強力粉ではなく薄力粉を使うのも特徴。表面は硬く、かなり重量があるので食べ応え満点です。

チュロス

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スペインの代表的な揚げパンで、カリッとした食感が特徴です。本場スペインでは数本単位で売られています。ホットチョコレートに浸して、朝食に食べることが多いです。

トルティーヤ

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メキシコの主食。トウモロコシの粉や小麦粉で作った生地を、円状に薄く延ばしてから焼き上げます。タコスやエンチラーダなど、さまざまな料理に使われます。

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タマレス

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トルティーヤと同様に、トウモロコシの粉から作られるパン生地「マサ」をラードで丸め、トウモロコシやバナナの皮で包んだメキシコの蒸パン。メキシコで人気のある軽食で、日本のおにぎりのように国民に親しまれているパンです。

パステス

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ブラジルの揚げパンで、パリっとした食感が楽しめます。パイに近い食べ物で、生地にひき肉などを包んで揚げられます。春巻きが起源という説や日系移民が広めたという説など、発祥の由来はさまざま。

ポン・デ・ケージョン

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ポルトガル語で「チーズパン」という意味を持つ、ブラジル発祥のパン。キャッサバ芋からとれるタピオカ粉を使っていて、チーズ風味のカリっとした外側と、タピオカ粉のもちもちとした食感を同時に楽しめるのが魅力です。本場ブラジルでは専門店があるほど。

世界のパンは多種多様!

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いかがでしたか?世界にはさまざまなパンがあり、発酵したものから、無発酵のものまで、形も味わいも個性豊かです。各国に訪れた際は、ぜひその国発祥のパンを試してみてくださいね。

※画像はイメージです。
※「おいしいパンの本 -THE BOOK OF BREAD-」に掲載した内容を再編集しています。