「炊いたん」とはどんなもの?なぜお米以外にも「炊く」を使うの?和道一筋がわかりやすく解説
「炊いたん」といったフレーズを聞いたことはあるでしょうか?京都などで日常的に使われる言葉なのですが、一体どんなものを指しているかご存知ない方も多いと思います。
ここでは和道一筋が「炊いたん」の意味を、「煮る」との違いに触れながら解説していきます。これを読めば和食の理解が深まりますよ。
「炊いたん」とは?
京都などでよく耳にする「炊いたん」という単語。ご存知の方も多いと思いますが、「炊いたん」とは関西弁で「炊いたもの」を意味する言葉です。
日常生活の中で一般的に使われるワードですが、「炊いたん」という名前の料理があるわけではなく、話し言葉がそのまま料理名として定着したというのが通説です。
大根を「炊く」ってどういうこと?
一般的な感覚からすると「炊く」という単語はお米を連想させるものですが、京都では大根やナスなどにも「炊く」という表現を使います。大根は「炊く」より「煮る」というイメージがあると思いますが、「炊く」という表現を使っているのにはちゃんとした理由があります。
「煮る」は出汁の中で食材を加熱するといったニュアンスがありますが、「炊く」はその食材の中まで味が浸透しているような状態を指します。また出汁の分量にも差があって、水分量の多いものは「煮る」、できあがりの水分量が少ないものを「炊く」と言ったりします。
とは言っても水分量の少ない煮物もあるので両者の違いは曖昧。しかし京都では一般的に「大根は炊くもの」という認識があります。
「炊いたん」とは関西弁で「炊いたもの」という意味!
今では広く知られている表現ですが、やはり関東地方では「大根は煮るもの」という認識が強いのも事実。話し言葉で「大根の炊いたん食べる?」などと聞いても、「タイタン??」とすぐに変換できない人も多いと思います。ぜひ京都に訪れた際にはいろいろな「炊いたん」を味わってみてくださいね。
※画像はイメージです。
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