たまり醤油とは?他の醤油との違いは?おすすめの使い方は?和道一筋がわかりやすく解説!
トロっとした食感が特徴で、醤油の中でも“旨味の王者”と言われるたまり醤油。
この記事では、和道一筋がたまり醤油の特徴や他の醤油との違い、おすすめの使い方をわかりやすく解説していきます。
そもそもたまり醤油とは?

たまり醤油とは、蒸した大豆に麹を加えて味噌玉を作り、それを1年以上発酵・熟成させて作られる醤油のことです。トロっとした粘り気と濃い色合いが特徴で、香りの高さと濃厚なコクが魅力です。
現在、東海地方の三重、愛知、岐阜や九州地方で主に生産されています。
たまり醤油と他の醤油との違いは?

醤油には、濃口醤油、淡口醤油、再仕込み醤油、白醤油、たまり醤油の大きく5種類あります。これは原材料や水の違いによって分けられています。
原材料となるのは大豆や小麦ですが、種類によってその割合が異なります。濃口醤油、淡口醤油、再仕込み醤油はほぼ50%ずつ。白醤油はほとんどが小麦ですが、たまり醤油はほとんどが大豆から作られています。
たまり醤油は、醤油の旨味の素となる大豆の使用量が多いことから、他の醤油より濃厚な旨味が出るんです!

また、水分量にも違いがあります。
濃口醤油は麹の量に対して120~130%くらいの塩水で仕込みますが、たまり醤油は50~100%と少なめです。
50%のものを「五分仕込みたまり醤油」、100%のものは「十水(とみず)仕込みたまり醤油」と呼ばれます。
トロっとした粘り気と濃厚なコクの秘密は水分量にあるんですね!
たまり醤油のおすすめの使い方は?

“たまり”とつくことからも塩辛いと思われがちですが、塩分量は濃口醤油と同じくらいです。それでいて旨味成分は一般的な濃口醤油の二倍近く含まれているため、代わりに使えば料理に深いコクをプラスできます。
脂が多いものやクセが強いものと合わせるとバランスが取れることから、豚の角煮やカツオの漬け丼にもおすすめです。
また、粘り気が強く糖分も多いため、熱を加えると綺麗な照りを出すことも。照り焼きや蒲焼き、焼きおにぎりにもお使いいただけます!
たまり醤油は簡単に旨味を足してくれる、魔法の調味料!

醤油の中でも旨味成分はトップクラスであるたまり醤油。普段の醤油にちょい足しするだけで簡単に旨味をプラスできます。ぜひ一度ご家庭で使ってみてはいかがですか?
※画像はイメージです。
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