鉄火巻とはどんなもの?すしマニアが人気の巻物について解説

すしの定番の巻物である鉄火巻。ところで鉄火巻とはどのようなものでしょうか?

ここではすしに関する本を多く出版してきたすしマニア編集部が鉄火巻について効能などを入れつつ解説していきます。すしに詳しくなりたい人におすすめ!

鉄火巻とは?

マグロの赤身を芯に巻いたすしのこと。なぜマグロを使うのに鉄火巻と呼ばれるのでしょうか?その名の由来は、江戸時代に、とばく場、つまり「鉄火場」で食べやすいようにと考案されたという説が一般的です。

これだと大雑把なので、もう少し踏み込むと、江戸時代末期にあった、シバエビの身を煮て細かくしてすし飯にのせた「鉄火ずし」と呼ばれるすしから由来する説もあります。また、味噌に細かくした加薬を入れたものを江戸では鉄火味噌と呼ばれました。これらは「身を崩す」ことをやくざ者(身を持ち崩した者)に例えて、「鉄火」と名付けられたようです。鉄火巻もマグロの実を細かく崩して使うことから、鉄火ずしの洒落を踏襲して付けられた呼び名という説も考えられています。

画像素材:写真AC

ちなみに、鉄火巻は主に赤身を使いますが、ネギトロ巻はトロを叩いたものやすき身を利用するにもかかわらず、「トロ」を使用するのは「ねぎ取る」という言葉から派生したという説があります。

鉄火巻は栄養たっぷり!

鉄火巻の巻物は1本あたり24.4Kcal。赤身の良質なたん白質と鉄分に加えて、海苔のミネラルやビタミンAも摂れるので、バランスの良いすしといえるでしょう。

※画像はイメージです
※MOOK「料理と食シリーズNo. 2 すし」、「食事が楽しくなる会話が広がるおいしいクイズ99」に掲載した内容を再編集しています
※すしのカロリーは、標準的なすし・1カン分(すし飯20g、30.5キロカロリーを含む)で表示してあります