コンフィとは?その魅力を併せてフードマニア編集部が徹底解説

洋風レストランで見かける機会も多い、コンフィという料理。名前は分かるけど、具体的にどういうものか知らない、という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、フランス料理に関する本を出版しているフードマニア編集部が、コンフィの魅力やアヒージョとの違いを解説していきます!

そもそもコンフィとは?アヒージョとはどう違うの?

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コンフィとは、低温の油の中でゆっくりと加熱する調理方法、もしくはそうして作られたフランス料理のこと。「保存する」という言葉が語源になっていて、果物を砂糖に漬け込んだものもコンフィと称されています。

もともとは冷蔵庫のない時代に保存方法として生み出されたものでしたが、近年では“食材にストレスを与えず、一定の温度で均一に火入れができる”として、フランス料理のみならずさまざまな分野の料理で注目を集めています。

アヒージョとの最大の違いは、「にんにくと一緒に油煮しない」こと。さらに、誕生した地域もコンフィはフランスでアヒージョはスペイン南部。2つとも油で煮る料理ではあるものの、作り方や完成品、成り立ちなどは大きく異なるのです。

コンフィのメリットをご紹介!

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コンフィのメリットは、大きく分けて2つあります。1つ目は、前述したとおり「具材全体を均一に加熱できる」こと。低温で煮詰めることで素材本来の水分も蒸発しにくく、表面が乾燥することもありません。これにより、均一に火が通るだけでなく、口当たりもしっとりジューシーで、ホロホロとした楽しい食感になるのです。

2つ目は、茹でるのではなく油で揚げることで、「水溶性の栄養素や成分も溶けださずにそのまま味わえる」こと。素材本来の旨味もギュッと凝縮され、より味わい深い料理になるのです。しかも、香り成分のほとんどは油に溶ける性質なので、別の素材を続けて煮て香りを移すことも可能!料理の可能性を大幅に広げる調理方法です。

コンフィは低温の油でじっくりと煮る調理方法!ジューシーでしっとりとした口当たりに

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低温の油で長時間煮詰めるコンフィ。もともとはフランスで生み出された食料の保存方法でしたが、具材を均一に加熱できる点や、素材の旨味成分を逃さずに調理できる点から、和食や中華料理などの幅広い分野で注目されるようになりました。コンフィが用いられた料理は更に風味も増しているので、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。

※画像は2017年1月のものです
※「コンフィ&コンフィ」に掲載した内容を再編集しています