飯ごう炊飯の歴史とは?その由来をフードマニア編集部が解説
キャンプなどでお米を炊くときに使う、飯ごう。今ではキャンプの必需品ともいえる道具ですが、一体いつから飯ごうが使われるようになったのでしょうか?
ここではさまざまなジャンルでグルメに関する本を出版しているフードマニア編集部が飯ごう炊飯の歴史を解説していきます!
飯ごうの原型は欧州生まれ!明治時代中期には軍隊の必需品に
飯ごうの原型である「メスキット(英名:mess kit)」は、もともとはヨーロッパの食器かつ、食材を煮る調理器具として使われていました。そこからヨーロッパの軍隊が携帯するようになり、明治時代に日本に伝わったのです。
今ではもっぱらお米を炊くときに使う飯ごうですが、実は伝来した当初の飯ごう(メスキット)は炊飯に使える作りではありませんでした。野外でも主食となるお米を炊けるよう、さまざまな試行錯誤が行われた結果、明治時代中期には炊飯もできる飯ごうが完成。大量生産も可能となり、兵隊に普及されることとなりました。
戦後、飯ごうが庶民に広く普及
飯ごうが世間に広まった経緯として、2つの説が存在しています。一つは、戦時中飯ごうを作っていた従業員が、飯ごうのあまりの便利さに驚いて家庭内でも使うようになり、そこから噂形式で広まっていったという説。
もう一つが、戦後の物資不足で兵隊たちが持ち帰った飯ごうを使うようになり、少しずつ普及していったというものです。定説はありませんが、どちらにせよ戦後には市民の間でも飯ごうが流通していったと考えられます。
その後、さらなる使いやすさを求めて、より洗いやすく多くの量が炊ける丸形飯ごうや、炊飯以外の調理もできる角形飯ごう、より軽量化に成功したタンブラー型の飯ごうなども登場。キャンプなどの野外レジャーが流行するのに伴い、飯ごうは市民の生活に根付いていきました。
飯ごうが使われだしたのは明治時代中期!戦後は庶民の間でも使われるように
明治時代、軍隊で使われていた飯ごう。最初は主に軍隊の間で使われていたものでしたが、戦後には物資不足やその便利さから家庭でも使われるように。さらなる改善が加えられた結果、電気炊飯器が一般的になった現在でも、キャンプなどの野外で大活躍する道具となりました。
※画像はイメージです
※「「食」の雑学達人になる本」に掲載した内容を再編集しています
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