ご飯の美味しい炊き方は?和道一筋がわかりやすく解説!

日本人の主食である「お米」。お米命!という人も多いのではないでしょうか。しかし、毎日のことなので、お米の研ぎ方がいいかげんになってきていませんか?

この記事では、和道一筋が「ご飯」の美味しい炊き方を解説していきます。

なぜお米を研ぐの?

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美味しいごはんを炊くのには、下準備が欠かせません。米研ぎ、浸水、水切り、水加減、炊飯、ほぐしという工程がありますが、その中で、最も重要な作業が「研ぎ」。米粒と米粒をすり合わせ、臭みの原因となる糠(ぬか)やゴミなどを取り除く役割があります。

1.お米の研ぎ方

この作業には「水洗い」、「研ぎ」、「すすぎ」があり、スピードがポイントです。ザルを使った、「ザル研ぎ」はお米が割れやすいのが欠点ですが、水切りが苦手な人にはおすすめ。また、研ぐ際に炊飯器の内釜が使えるものと、使わない方がいいものがあります。取り扱い説明書に記載がある場合もあるので参考にしてみましょう。

水洗い

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計量したお米は、研ぐ前に必ず水でさっと洗います。これは、お米の表面についた糖や油などの臭いを、米粒が吸わないよう洗い流すのが目的です。特に、乾燥したお米は臭いをよく吸収するので、この作業は重要です。お米を計量した後に蛇口からお水を注ぐ人も多いですが、お水が溜まる間に臭いを吸収してしまうので、水をはった容器にお米を入れるのがポイントです。

研ぎ

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よく研がないと傷みやすいご飯になりますが、あまり研ぎすぎても、甘みがなくなってしまうため、加減が大切です。新米の場合は、手指を立て、力を入れずに円を描くように軽く研ぎます。11月~4月のお米は、この手法で、3~4回研ぎ、すすぎ2回が目安。9月~10月のお米は、3~4回軽く水洗いし、すすぎを1回程度にすると美味しく炊き上がります。

古米のとぎ方は、古米臭が残らないように、米同士をすり合わせるようにして手の付け根でギュっと押して研ぐのが特徴です。4月~8月の古米は、3~4回研いですすぎを2回行い、8月以降は臭いが消えるまで研ぐと良いです。

すすぎ

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「研ぎ」の作業が終わったら、水を入れ、軽くかき混ぜて濁った水を流します。すすぎの回数もお米によって変わります。研ぎすぎと同様、すすぎ過ぎると、お米のデンプン質が抜けてしまうので、お米に合った回数が重要です。また、研げたかどうかは臭いでも判断ができ、イヤな臭いがしなければ、下準備完了です。

2.浸水

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研いですすぎを済ませたら、そのまま「浸水」作業に移ります。浸水しなくても炊けますが、40分~1時間程、浸水することでお米の美味しさが引き立ちます。古米は1時間は浸水させるのがおすすめ。浸水後に柔らかめに炊くとしなやかな口当たりのご飯に。硬めに炊くとふっくらした口当たりのご飯が出来上がります。

3.水切り

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浸水が終わったら、お米をザルにあげて、「水きり」を行います。10回ほどザルを上下させて余分な水を切ります。お米に余分な水けがあると、正確な水加減ができないので重要な作業の一つです。水きりをしたお米は放置しておくと乾燥して割れてしまうので、次の水加減、炊飯まで一息にできると◎。

4.水加減・炊飯

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好みの硬さに炊くには、ここまでの作業を完璧にしていれば大丈夫。新米や古米、軟質米や硬質米でも、水加減で自由自在。米質に関係なく、お米1:水1が基本で、軽く研いだお米なら水は多め。強く研いだお米なら水は少なめにするのがポイントです。

ここまで出来たら、後は炊飯ボタンを押すだけ。最近は、米質や好みの硬さに応じて炊ける高機能のものが多いので、今一度チェックしてみましょう。

5.ほぐし

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炊けた!と思って忘れてはいけないのがこの作業。一般的に、炊けたばかりのご飯は、米粒間がつまって水蒸気が逃げにくく、時間が経つとべちゃっとした食感に。そこで、ご飯の上下を返し、米粒間の水蒸気を逃がすのがこの「ほぐし」の作業です。米粒が潰れてしまうので、練らずに米粒の間を広げるようにほぐすのがポイントです。

美味しいお米を炊くには下準備が大切!

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丁寧な下準備が美味しいご飯を炊く秘訣。研ぎの「スピード」が肝心で、お米の時期に合わせた研ぎやすすぎの回数があるのも特徴です。みなさんもぜひ、ひと手間加えて美味しい炊き方に挑戦してみてはいかがでしょうか。

※画像はイメージです。
※「料理と食シリーズ No.30 ご飯 米料理 プラス汁」に掲載した内容を再編集しています。