「紅葉おろし」とはどんなもの?和道一筋がわかりやすく解説!

日本料理には欠かせない薬味の紅葉おろし。和食を食べる際に口にする機会も多いのではないでしょうか。しかし、この紅葉おろしがどのように作られ、どのような目的で添えられているかをご存知ですか?

ここでは和道一筋が、意外と知らない「紅葉おろし」とはなにかを解説していきます。

そもそも「紅葉おろし」とは?

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紅葉おろしとは、大根と赤唐辛子をおろした薬味のこと。その名の通り紅葉を思わせる赤色は、赤唐辛子によるもので、唐辛子のピリッとした辛味が特徴です。白身魚の刺身や、ちり鍋などに添えることも多いですよ。

穴を開けた大根に種を抜いた赤唐辛子を差し込み、しばらくおいて赤唐辛子がふやけたらおろします。赤唐辛子の代わりに人参を差し込んでおろすこともあり、辛いのが苦手な場合にはこちらがおすすめ!

紅葉おろしの役割は?

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紅葉おろしは味のアクセントになるだけでなく、実は他にもさまざまな働きをしているんです。
例えば、唐辛子に含まれるカプサイシンという辛み成分が消化を促し、大根にも消化を助ける働きがあるため、脂の強い魚の薬味として使われることが多くあります。また大根に含まれる、辛みの元ともなる「イソチアシアネート」という成分。これには殺菌・解毒作用があり、傷みやすい肉や魚などの食材を安全に保つ役割も果たしているのです。

添えられていてもいつもあまり使っていないという方は、身体にもいい紅葉おろしをぜひ使ってみてくださいね。

紅葉おろしは大根と赤唐辛子をすりおろしたもの

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紅葉おろしとは、大根に赤唐辛子を差し込んですりおろしたもの。赤唐辛子の代わりに人参を使うこともありますよ。

何気なく添えられている紅葉おろしですが、実は味や見た目の良さだけでなく、身体や食材にとっても良い働きをしてくれていたのです。
皆さんもぜひ、この機会に紅葉おろしを添えた料理を楽しんでみてくださいね。

※画像はイメージです。
※「よくわかる日本料理用語辞典」に掲載した内容を再編集しています。