「従兄煮」とはどんなもの?和道一筋がわかりやすく解説!

皆さんは「従兄煮(いとこに)」という日本料理をご存知でしょうか?あまり聞き馴染みのない料理かもしれませんが、実は日本らしい面白い料理なんですよ。

ここでは和道一筋が、あまり知られていない「従兄煮」とはなにかを解説していきます。

そもそも「従兄煮」とは?

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そもそも従兄煮とは、小豆に蓮根、またはカボチャなどを組み合わせて煮る料理のこと。つまり、普段はあまりやらない組み合わせの煮物ということです。

この名前となった由来は、「野菜を“銘々(別々)”または“追い追い”に煮る」ことから、姪々または甥々、つまり姪同士、甥同士はいとこであるという説や、おこと汁(水戸地方の郷土料理の汁物)が変化したという説など、諸説あります。

従兄煮に使われる材料は?

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代表的な従兄煮の具材といえば小豆とかぼちゃがあげられますが、実は全国様々な土地で、違った具材を使った従兄煮が食べられているんです。

例えば、富山県でも従兄煮は郷土料理として親しまれており、小豆の他にごぼう、大根、にんじん、里芋などの具材を使います。秋から冬の寒い季節になると、食卓に並ぶ家庭もあるそうですよ。

他にも山口県では、小豆と白玉団子を入れることが多いのだとか。その中でも萩地方は、そこに干ししいたけやかまぼこなどが入り、汁気が多くだしのきいた味わいが特徴。そして、それを冷ましてから食べるんです。また滋賀県では、里芋と小豆を使った従兄煮も食べられています。

全国で様々な種類の従兄煮があるのですね。

従兄煮は普段やらない組み合わせの煮物のこと!

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従兄煮とは、小豆と野菜など、あまりやらない材料を組み合わせて煮た煮物のこと。かぼちゃと小豆を煮込んだものが代表的ですよ。
地域ごとに異なった具材を使っているので、皆さんもこの記事でご紹介した場所に行った際には、ぜひその土地の従兄煮を食べてみてくださいね。

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※「よくわかる日本料理用語辞典」に掲載した内容を再編集しています。