「本枯れ節」とはどんなもの?和道一筋がわかりやすく解説!
出汁を取ったり、料理にトッピングしたりと、日本料理にはなくてはならない鰹節。そんな鰹節には、「本枯れ節」や「荒節」という種類があるのをご存知でしょうか?
この記事では和道一筋が本枯れ節の特徴や、荒節との違いについて解説していきます。
そもそも「本枯れ節」とは?

普段、鰹節は削ってあるものを手に取る機会が多いかもしれませんが、そもそも「鰹節」とは、削っていない状態のもののことを指します。その中でも「カビ付け」を繰り返して作られた鰹節を「本枯れ節」と言うんですよ。カビを生えさせては落とす、という作業をカビが生じなくなるまで繰り返すので、熟成が進み、濃縮した旨味が味わえます。
ちなみに、この本枯れ節を削ったものは「かつおかれぶし削り」と言います。
「荒節」との違いは?

本枯れ節と荒節の違いは、製造過程にあります。それでは、そもそも鰹節はどのようにして作られているのでしょうか。
まず、かつおの頭と内臓を取っておろし、それを釜で煮て冷まします。その後骨抜きをして形を整え、燻して乾燥させるという工程を2~3週間繰り返すことで、やっと家庭でよく使われる一般的な鰹節が完成します。これを「荒節」と言います。スーパーなどに並ぶ鰹節の多くがこの荒節で、さらにそれを削ったものを「花かつお」と言います。
この後、さらにカビ付けを繰り返したものが本枯れ節。手間がかかっているため価格が高いですが、その分旨味も格段に強いのが特徴です。
本枯れ節とはカビ付けをした鰹節のこと!

カビ付けをした鰹節を本枯れ節、していないものを荒節と言います。それらを削ったものを、それぞれ「かつおかれぶし削り」、「花かつお」と言うんですよ。
削ったものを選ぶ際にも、ぜひ原材料の表示を見て、どちらの鰹節が使われているかチェックしてみてくださいね。
※画像はイメージです。
※「よくわかる日本料理用語辞典」に掲載した内容を再編集しています。
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