ラーメンに使用するカツオ節はどんなものがある?その種類を一覧にして紹介
ラーメンに魚粉が用いられるようになったのは関東からではありますが、スープはもちろん、今やつけ麺にはほぼ必須のトッピングとなりました。どんなカツオ節がラーメンに使用されるのでしょうか?
ここではラーメンに関する本を多く出版してきたラーメンマニア編集部がラーメンで使用する鰹節の種類について紹介していきます。ラーメンに詳しくなりたい人におすすめ!
1、本節
カツオ節にはカビつけをする枯節とカビつけしない荒節があります。カツオ節の枯節は、表面につけたカビの力により節内の水分が抜け、脂肪分がうま味に変わります。荒節よりまろやかな味わいと風味が特徴。しかし今日、枯節はカツオ節の生産量のわずか1%しかない稀少品。製造後、通常は1年程度で売り切るものですが、製造からさらに2年熟成させた高級品もあります。
主に手打ちそば店や高級和食店で使われることが多いですが、最近は高級ラーメン店などで使用することもあります。
2、厚削り
製造したカツオ節を厚めに削ったもので、ラーメン店でもそば店でもよく用いられる製品。厚みは1ミリが一般的です。長時間かけてじっくりと煮出すことで、濃厚な出汁に仕上げることができるのが特徴。濃度の高い魚介スープ、強い出汁感を持たせたいときには最適の削り節。
3、薄削り
一般的には「花カツオ」として知られる、薄く削ったカツオ節。血合いを残したものと、血合い抜きの2種類がある血合い抜きは和食店など、上品であっさりとした出汁を好む業種でよく使われます。ラーメン店では香りづけやトッピングの素材として用いられることが多い傾向に。
4、粉砕品
カツオ節を、出汁取り用に粗めに挽いたもの。5~10分の短時間で出汁が取れるのが利点で、ややあっさりとした、薄削りと厚削りとの中間的なイメージの出汁が取れます。ラーメン店ではタレに漬け込んで魚介の旨味と風味をつけることが多く、最近用いる店が増えています。手軽に出汁が取れるので、そば店でもよく使われることも。
5、微粉末(魚粉)
ラーメン店では、いわゆる「魚粉」と呼ばれ、つけ麺店などを中心に利用されているもの。トッピングで用いられるものがメイン。ダイレクトに魚介の風味を感じさせることができるのが強みです。
一般的にはカツオ節で作ることが多いですが、いろいろな素材をブレンドすることでさまざまな味わい・風味を出し、自店の味の個性を伝えやすいというのが強みです。ブレンドする際は、宗田節、サバ節、ムロアジ、アゴなどが使われますが、店によって千差万別。
ラーメンで使用するカツオ節はこれだけある!
いかがでしたでしょうか?現在は高級ラーメンからお手軽ラーメンまでさまざまなメニューでカツオ節は使用され、タイプはいろいろ。ラーメン店はスープにコクを出すために個性あふれるカツオ節を工夫しながら活用しているのです。
※画像はイメージです
※MOOK「ラーメン店つけ麺店を開業する!」に掲載した内容を再編集しています