ラーメンのかえし(タレ)とは?醬油や味噌などそれぞれの作り方をラーメンマニアが解説

ラーメン屋でいうかえしとは一般的に「醤油ダレ」のこと。現在では味噌ダレなど、さまざまなかえし(タレ)が開発されています。

ここではラーメンに関する本を多く出版してきたラーメンマニア編集部がラーメンのかえし(タレ)について解説していきます。ラーメンに詳しくなりたい人におすすめ!

スープの決め手、かえし(タレ)とは?

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ラーメンのタレは大きく分けると、醬油ダレと味噌ダレがあります。醬油ダレは醬油をベースに、味噌ダレは味噌をベースに作ったものでありますが、地域で店でかなり違いがあります。

タレづくりに関していえることは、いずれの名店とも、基本材料の醬油や味噌の持ち味を踏まえながら、それにひと手間もふた手間も加えて、独自に旨味のあるタレを完成させていること。例えば、家庭でラーメンを作る場合は生醬油をタレに使うことが多いですが、お店で食べるラーメンはシンプルな醬油ダレとは違う、複雑で奥の深い味になっています。

醬油ダレは、醬油にいろいろと手を加えて深みを出す

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一般的にラーメンのかえしというとこの醤油ダレを指します。醬油ダレの場合、生醬油にチャーシューの煮汁を加え、何年も継ぎ足してタレを作ります。あるいは、何種類もの醬油をブレンドし、さらにそこに独自で開発した汁を加えてタレを作ったりもします、醬油にいろいろな香味野菜を入れて煮詰め、寝かせて使うといった具合。また、醬油に日本酒を加えてタレを作っているところも。

味噌ダレは、味噌の品質選びが、おいしさのポイント

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味噌ダレも、醬油ダレと同じことがいえます。違うメーカーの味噌を何種類か混ぜ合わせ、その店独自のタレを作っているところ、赤味噌、白味噌など、違う種類の味噌を数種類ブレンドしている店など、方法はさまざま。

味噌の選び方では、品質の高いものを厳選して使う店が多いですね。これは、味噌の味は他の調味料に比べて強いため、スープでのばしたとしても味噌自体の品質が分かってしまうことが多いというのが理由。一方、あえて安い味噌を使っている、という名人も。この店では、あまり品質のいい味噌を使うと、かえってその味噌の味だけが前面に出てしまい、店のスープの味が伝えられないと考えているのです。

味噌そのものに味をつけるところも。ごま油やネギ油、ニンニク油を加えて、コクを出しています。これらは独特の風味があり、油を加えることで、旨味が高められるのです。

醬油ダレにはコショウが、味噌ダレには唐辛子が合う

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名店では、よりラーメンをおいしく食べてもらうために、テーブル上の各種調味料にも心を配っています。スープやタレや麵とのバランスから、自店のラーメンに一番合う調味料を用意しているケースが多いですね。

味噌ラーメンには唐辛子、醬油ラーメンにはコショウが合うという理由で、常に2種類の調味料を揃えているところがあります。特製のおろし二ンニクや豆板醬をテーブルにおいている店も。

ラーメンのかえしは一般的にはタレを指す!

ラーメンスープのタレは、どこの店でも秘中の秘になっていて、その作り方は明かさないという店が多いですね。それだけ、タレに神経を注ぐ店はたいへんに多いということ。

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※MOOK「料理と食シリーズNo.1 ラーメン」に掲載した内容を再編集しています