中華麺の作り方とは?製麺作業の工程をラーメンマニアがご紹介

中華麺を作ってみたい!と考えていても中華麺の作り方って意外と知らないですよね。

ここではラーメンに関する本を多く出版してきたラーメンマニア編集部が製题作業の行程を詳しく紹介。ラーメンに詳しくなりたい人におすすめ!

1、材料選択〜ミキシング

画像素材:写真AC

■材料選択
まず、製麺作業以前に行う作業がこれ。作りたい麺の個性のために、小麦粉、でんぷんなどの粉類、水などの主原料に加えて、かん水、卵、塩などの副材料を選びます。特に小麦粉の種類は非常に多いので、作りたい麺の個性に合わせて慎重に選ぶことが必要です。

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■ミキシング(粉)
製超機のミキサーに粉類を入れ、ミキサーを回します。 複数の粉類を使う場合、粉類が均一に混ざるようにするために行うもの。店によって、この作業は行わない場合も。その日の天候によって粉類の水分量が異なるので、粉の様子を見て加水量を微調整します。

■ミキシング(水回し)
粉類に水分を加えてこねる作業のこと。水にかん水、卵などを溶きほぐしておいたものをミキサーに入れ、粉類に徐々に加えながら回します。 小麦粉の粒子1粒1粒の中心にまで水分を吸収させ、小麦のうま味を引き出すとともに、グルテンの形成を促します。粉が、細かなかたまりの生地(最適な状態を「おから状」「そぼろ状」と表現することが多い)になったら終了。

2、バラがけ〜巻き取り

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■バラがけ・巻き取り
粉類が水分を全て吸収したら、その生地を麺帯にする作業。水平に並んだローラーの間に詰め込んで通すことで、「おから状」の生地を麺帯状にします。この段階では、 麺帯の表面はまだ凸凹があり硬い状態。バラがけして巻き取り、麵帯熟成を行う店も。

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■複合・圧延・巻き取り
バラがけした麵帯を2枚重ね、ローラーに通して厚みを薄くしながら1枚の麺帯にしていく作業。この作業により、生地の密 度を高めてグルテンを形成します。麺帯の表面は、バラがけ時のものよりなめらかに。複合・圧延は複数回行う店も。

3、麺帯熟成〜巻き取り

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■麺帯熟成
複合・圧延して卷き取った麺帯を、休ませる工程。 休ませることにより、圧延で硬く形成されたグルテンがほぐされて柔らかくなり、後の圧延作業がしやすくなります。 麺帯の表面が乾燥しないよう、 ビ二ールをかけておくことが肝心。使う製麺機の種類、複合圧延作業の回数によっては、麺帯熟成を行わない店も。熟成させた麺帯は、表面の状態がきめ細かに。

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■圧延・巻き取り
麺帯1枚をローラーに通し、厚みを薄くしていく作業。この作業によって、最終的な麵の厚みの一歩手前まで近づけます。 麺帯に余計なストレスをかけないよう、 ローラーに通して薄くしては巻き取り、さらにローラーに通して薄くして卷き取るという具合に、徐々に薄くしていきます。

4、暑さ調整〜切り出し〜麺線熟成

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■暑さ調整
最終的に、麵帯の厚みを麺の厚みにする作業。この作業は、次の「切り出し」の作業とワンセットになっていることが多い傾向に。製麺機によっては、このあと打ち粉がふられることも。

■切り出し
厚みを調整された麵帯を「切り刃」に通し、 麵線にする作業。「切り刃」は4番(75mm)から30番(1.0mm)までありますが、中華麺では太麺の12番(2.5mm)から、極細麺の28番(1.1mm)がよく使われます。麺線の長さも調整できるので、ここで一玉分の分星も調整可能。

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■麺線熟成
1玉ずつにとった麺線を、湿度・温度を管理した部屋で寝かせる作業。熟成時間を置くことによって、小麦の風味やうま味が高められ、コシも出るように。これでようやく中華麺の完成。

中華麺の作り方はかなり複雑!

いかがでしたでしょうか?普段食べている中華麺はこれだけ複雑な工程を経て作られているのです。さらに作りたい麺の性格や使う製麺機によって製法も異なり、作業の順番や工程は変わります。

※画像はイメージです
※MOOK「繁盛ラーメン店から学ぶ自家製麺の技術」に掲載した内容を再編集しています