旨辛?激辛?あなたはどっち派?東京のラーメン屋の「辛口」メニューを編集部が厳選

東京には「激辛」がウリのラーメン店は数多くあります。辛いもの好きなら楽しめるのですが、辛いのが苦手な人はちょっと敬遠してしまいますよね。そんな人のために最近は「旨辛」といったマイルドな辛さのラーメンのメニューを用意することも。

ここでは、食のプロであるラーメンマニア編集部が東京のラーメン屋でもユニークな「辛口」メニューを出す店を厳選してご紹介。お店に行くだけでは分からない、徹底取材した編集者ならではの情報もプラス!

旨辛:自家製麺火の鳥73/杉並区

高円寺駅から徒歩1分。自家製麺がウリの本格味噌ラーメンが楽しめます。

高円寺駅南口から徒歩1分。自家製麺と無化調Wスープ、食材からすべて出汁をとるというラーメン店。辛口味噌ラーメンが人気でこちらでは4種類の味噌を使い、複雑な旨味を出しています。

自家製麺は香りと見た目の効果を狙って国産の全粒粉をブレンド。メインで使用するスープは、鶏清湯スープと和風スープを1対1で合わせた清湯スープ、鶏ガラやゲンコツを炊いた白湯スープの2種類。これらのスープは調理時にブレンドの比率を変えて各メニューに使用します。

「マル得トッピング」は味玉、角煮2枚、海苔5枚がのるという豪華な内容

一番人気の「火の鳥辛口味噌」は味噌ダレを溶かして一杯ずつ加熱し、茹で上がった麺を丼に入れてほぐし、スープ、温めたモヤシ、ネギ、メンマ、チャーシュー、花山椒、鶏油、海苔をのせて完成。焦がし唐辛子を使用することで、コクのある辛味が溢れる一杯となっています。

自家製麺火の鳥73

住所

東京都杉並区高円寺南4-25-9

営業時間

11:3015:00L.O 18:0022:00L.O

定休日

日曜日、第3月曜日

 

※MOOK「自家製ラーメン店の調理技術」に掲載した内容を再編集しています。記載のデータは取材時のものです。

旨辛:らーめん 飛粋/大田区

見た目はかなり辛そうですが、激辛というわけではなく、味のバリエーションを増やそうと開発されたもの

蒲田駅から徒歩3分。飲食店の立ち並ぶ一角にある『らーめん 飛粋』。家系と淡麗系の中間を行く、バランスよいラーメンで一躍行列店に。スープは豚のゲンコツと背ガラ、鶏ガラ、チャーシュー用の豚バラ肉、ネギ頭等の少々の野菜でとっています。店で提供する商品は、基本的に「らーめん」がベース。豚モモ肉と豚バラ肉で作る自家製チャーシューを2種類用意しており、どちらかを選ぶスタイルです。

その中でも「からしめん」は甘味と旨味、油分が豊富な韓国産唐辛子の粉を一人前20ml分使用した意欲作です。単に辛いだけでなく、美味しく食べてもらいたいという意識で開発されただけあって、爽快な辛さが特徴。焼肉店でよく出しているスープからヒントを得ており、オープン時から提供している人気メニューです。

らーめん 飛粋

住所

東京都大田区蒲田5-2-5

営業時間

平日11:0016:00 17:0020:00 土曜日11:0015:00

定休日

日曜日

 

「ラーメン繁盛法 第3集」に掲載した内容を再編集しています。記載のデータは取材時のものです。

激辛:辛麺屋 一輪 水道橋店/千代田区

店舗はカフェのようなデザインなので、女性一人でもOK

最近はインスタントラーメンでも有名になった「宮崎辛麺」。激辛スープに卵を入れて、そば粉を使用したこんにゃく麺で食べるというスタイルのご当地グルメです。『辛麺屋 一輪』は都内に2店舗展開する辛麺の専門店。

しかし、辛いものを食べ慣れていない初心者にとってスープタイプの辛麺は高いハードル。そこでより気軽に楽しんでもらおうと水道橋店で開発されたのがこの「冷やしマグマつけ麺」。麺は辛麺で使用されるこんにゃく麺ではなく、小麦粉の平打ち麺で、コシも抜群。つけ汁とよく合います。

マグマになるとつけ汁は真っ赤に!

「マグマ」とは辛さの段階を表す言葉で、『辛麺屋 一輪』では1辛〜25辛まで調整が可能でさらにその上の段階がマグマとされています。ヒリヒリする程度から徐々に痛みが出てくるタイプの辛さですが、つけ麺なのでスープをそのまま口に入れる必要がなく、韓国唐辛子の爽やかな辛味を感じる余裕も出るというのが強み。さらに水でよく洗ったもやしも付いてくるために、途中で食べると辛さを軽減できます。

辛麺屋 一輪 水道橋店

住所

東京都千代田区神田三崎町2-6-6 光建ビル 1F

営業時間

月~金11:00~14:30(L.O.) 17:00~22:30(L.O.) 、土11:00~20:30(L.O.)

定休日

日曜・祝日

 

※記載のデータは取材時のものです。営業時間は変更になることもあります。

激辛:東京味噌らーめん鶉/武蔵野市

落ち着いた雰囲気のこじんまりとした店舗ですが、行列ができることも。

JR武蔵境駅の北口から徒歩5分ほどの距離にある『東京味噌らーめん 鶉』。自家製麺を使った味噌ラーメンは開業時から評判が高く、その後も進化し続けて高い評価とファン客を掴んでいます。自家製麺は麺の食感と香りをいかすため、できるだけ打ちたての麺をお客に提供したいと、毎朝7時頃から製麺を開始するというほどのこだわり。

定番の「味玉味噌らーめん」は豚汁をイメージした複雑な味わいの味噌ラーメンに。つけ麺としては「辛味味噌つけ麺」が激辛メニュー。こちらは自家製のラー油と、それを作る際に出る辣粉(粉唐辛子)を加えることで、しっかりとした辛さを出しています。麺は芯に少しだけ固さがあり、味噌スープとの相性も抜群。

東京味噌らーめん鶉

住所

東京都武蔵野市境2-3-20

営業時間

11:0015:00

定休日

木曜日

  ※月刊「近代食堂2021年2月」に掲載した内容を再編集しています。記載のデータは取材時のものです。

旨辛+激辛:MOOGA 秋葉原店/千代田区

「涼皮(リャンピー)」は中国では、夏になると専門の屋台を見かけるほどの定番メニュー

秋葉原駅から徒歩7分。日本の冷やし中華のように、麺の本場である中国で夏に食べられているメニュー「涼皮(リャンピー)」を提供するお店『MOOGA 秋葉原店』。

冷やし中華は日本で考案されたもので、中国にはありません。しかし、そんな中国で冷やし中華のように有名なのがリャンピー。麺は小麦粉を溶かし、熟成させた生地に水を入れ、沈殿した部分を麺にするというもの。よって、麺は茹でることはなく、蒸してから切っていくという独特のスタイル。麺の太さは1.5mmくらいの平打麺で歯ごたえがあります。


秘制リャンピーの「秘制」には秘伝というような意味があります。

リャンピーはピリ辛風味が基本。作り方もバリエーションがありますが、基本的には唐辛子ソースを使ったさっぱり風味の麺です。『MOOGA』で提供するリャンピーは日本人向けにアレンジされ、本場・中国のものに比べてマイルドに仕上がったもの。

他にも「秘制リャンピー」という本場と同じ激辛が味わえるメニューも用意。麺には中国製の黒酢とニンニクのソース、山椒ベースのソースを混ぜ、刻んだ唐辛子と辣椒、生ニンニクで作り上げた激辛ペーストをかけます。こちらのペーストは通常のリャンピーに比べて1.5倍ほどの辛さがあるとのこと。激辛ペーストを麺によく混ぜて食べるので、痺れるような辛味がありますが、20種類のスパイスを使用したラー油の香りも広がり、全体的にさっぱりとした味わいになっています。

MOOGA 秋葉原店

住所

東京都千代田区外神田3-7-8 インタスビル1

営業時間

11:0024:00

定休日

なし

 

記載のデータは取材時のものです。

旨辛と激辛でラーメンの方向性は大きく異る!

東京には激辛がウリのラーメン店がありますが、それぞれ方向性は大きく異なり、主軸のラーメンのバリエーションとして人気がある店もあったりします。ピリッとする旨辛なら辛いのが苦手な人でも気軽にチャレンジできますよ!

ここでは、口コミサイトだけでは分からない徹底取材したお店だけを厳選して紹介しました。それぞれのお店の自慢のラーメンを味わってみてくださいね。

※こちらで紹介しているお店のデータは取材時のものです。最新情報は必ずご確認ください。