銘柄豚とは?ブランド豚とはどう違う?ラーメンマニアが解説

現在、国内で飼育されている豚で、血統や飼育方法に関して明確な定義がされているのは実は黒豚1種類のみ。最近は銘柄豚の豚骨やチャーシューを使ったラーメンも出てきています。現在260種類以上いるといわれる国産銘柄豚とは一体何か、ラーメンマニア編集部が解説していきます。ラーメンに詳しくなりたい人におすすめ!

銘柄豚とはどんな豚?ブランド豚との違いは?

画像素材:写真AC

国内で、一般的な交配方法、飼料、飼育方法で生産した豚は「国産豚」と呼ばれます。さらに交配する品種の組み合わせ方、餌の内容成分、飼育する場所や日数を工夫し、付加価値を高めた豚は「銘柄豚」と呼ばれ、日本各地で盛んに生産されています。

銘柄豚は農業の活性化や地域振興を図るために、地方自治体や農協が支援するケースもよく見られます。実は銘柄化にあたっての法的な規則や基準は一切ありません(黒豚は除く)。ただ市場で取り引きされる場合には、

1、国産豚とはひと味ちがって良質・美味などの特色があること
2、品質が常に揃っていること
3、常に一定量の出荷ができること

などが条件です。

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どの品種をどう交配するか、どんな餌を与えて、どう育てるかは生産者の判断に委ねられ、名称も自由につけられるため、商標登録することで、自分の銘柄が持てます。よって、同じ交配をしてできた豚が、生産者によって違う銘柄で呼ばれることもあります。

実は銘柄豚とブランド豚の明確な規定はありません。むしろ、各社が銘柄豚を独自にブランディングすることから「ブランド豚」と呼んでいるというのが現状。もちろん、ブランド豚と名乗る以上は飼料や飼育方法にこだわりがあり、銘柄豚以上に有名になるブランド豚もあります。

黒豚(かごしま黒豚)だけ血統や飼育方法に関して明確な定義がある

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自由に銘柄がつけられるなかで、唯一、純血種にのみ表示が許されるのが黒豚(バークシャー)。肉質、肉色ともに良好で、肉のきめが細かくて締まりがあります。旨味のもとであるアミノ酸を他の品種よりも多く含み、グルコース(ブドウ糖)含有量が高いため、肉自体に甘みがたっぷり。脂肪は多いのですが、他の品種よりも融点が高いため、口の中であっさりと溶けてべとつかず、サシの状態も理想的で、高い評価を得ています。

黒豚は成長が遅く、経済効率が劣るために生産者が減り、一時は稀少品になったことも。しかし、肉質のよさが再認識され、近年人気が高まり、鹿児島地方を中心に飼育され、頭数を増やしています。

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独特の肉質を保持するために純血を重視し、「バークシャー純粋種のみを黒豚と表示できるものとする」という農林水産省の「食肉小売品質基準(畜産局長通達)」が設けられ、1999年の9月1日から適用されています。

三元交配豚との違いは?

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品種ごとの優れた点を活かしたよい豚を作るために、いくつかの品種を組み合わせて計画的に交配させたものを交配種、または交雑種と呼び、日本で飼育されている80%以上の豚が交配種。主にランドレース、大ヨークシャー、デュロックの3品種が使われることが多く、この3品種を交配して作るため「三元交配豚」と呼ばれています。

これを略して「三元豚」と呼び、国内でも多く育てられています。最近は三元豚のチャーシューをのせたラーメンもあったりします。

よく聞くSPF豚とはどう違うの?

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最後にSPF豚に関して説明しておきましょう。これは銘柄豚ではなく、品種や銘柄に関わらず、マイコプラズマ性肺炎、豚萎縮性鼻炎、豚赤痢、トキソプラズマ病、オーエスキー病の5種類の病原菌に感染していない豚をいいます。

SPF豚は通常の豚に比べると筋肉の細胞膜がしっかりしていて、肉の保水性にすぐれ、肉汁を多く含んでいるため、柔らかくジューシー。調理後に冷めても硬くならず、豚肉特有の臭みが少ない、という特徴があるのが嬉しいですね。

黒豚以外は規則や基準はないというのが現状

高級食材として人気の銘柄豚やブランド豚には銘柄化にあたっての法的な規則や基準は黒豚以外はほぼありません。しかし、規則や基準はないといっても、銘柄豚である以上、飼育方法にはこだわりがあり、おいしさは抜群。

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※MOOK「人気ラーメン店を開業するための本」に掲載した内容を再編集しています