おせちに欠かせない料理の「食べる意味」とはどんなもの?和道一筋がわかりやすく解説!

お正月に家族みんなで囲んで食べるおせち。「めでたさを重ねる」という意味合いで、重箱に入れられていて、中にはさまざまな料理が並べられていますよね。これらの料理には全て「食べる意味」があるのをご存じですか?

この記事では和道一筋が、おせちに入っている料理の食べる意味をご紹介していきますよ。

一の重に込められた意味!

おせち料理の一の重には祝い肴を入れるのが特徴です。子孫繁栄・不老長寿・豊作の意味をもつおせち料理が用意されます。

数の子

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ニシンの卵を塩漬けまたは乾燥させたもの。多くの卵が並んでいることから、「子孫繁栄」「子だくさん」という意味があります。

黒豆

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甘く味付けされた黒豆は邪気を払う黒色で、「マメ(勤勉)に働けるように」との願いがこめられています。マメは健康を意味するものでもあり、いつまでも健康でいられるように願う意味もありますよ。

昆布巻き

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昆布巻きとは魚を昆布で巻いた料理のこと。昆布の「こぶ」は「よろこぶ」という意味として考えられ、「養老昆布」とも書けることから不老長寿を意味します。「子生」という言葉から、子孫繁栄の意味も。

田作り

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田作りはカタクチイワシの稚魚のこと。カタクチイワシを農作物の肥料として使ったことで大豊作になったことから、五穀豊穣を願って詰められるようになったんですって。

かまぼこ

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紅白かまぼこは正月のめでたさを表現しています。半月の形が元旦の初日の出のようだとされていて、紅白の紅は「喜び」「魔除け」、白は「神聖」「清浄」を表しています。

伊達巻

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卵で作られた柔らかく甘い一品。見た目が「伊達もの」の着物のように見えることから伊達巻と名付けられました。巻物を連想させることから、知識が豊富になるようにとの願いが込められています。

栗きんとん

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栗を甘く味付けした料理のこと。栗は「勝ち栗」と呼ばれ、豊かさを象徴する食べ物です。また、輝く黄金色から金運上昇の願いが込められています。

二の重に込められた意味!

縁起を担いで海の幸と焼き物を入れます。酢の物や和えものもこちらに入れられますよ。

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「めでたい」との語呂合わせで、正月には欠かせない魚です。塩焼きにして食べるのが一般的。また、七福神の恵比寿様が手にしている魚でもあり、縁起がいい食材なんですよ。

えび

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茹でると年寄りのように腰が曲がっていくことから、長寿の象徴とされています。また、海老は脱皮をしながら成長していくことから、生命が新たに続いていくことや、出世を願って食べられる食材でもあります。

ぶり

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成長するにつれて名前が変わることから、出世魚と呼ばれています。ここから、将来出世ができるようにとの願いが込められています。

三の重に込められた意味!

三の重には酢の物が入れられます。ただし、これは重が「与(四)」まであるときで、三段の場合には二の重に入れられます。

紅白なます

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にんじんと大根で作られる酢の物のこと。紅白の色合いから、のし袋やのし紙など祝い事で使われる「水引」が連想されます。平安や平和を願う料理。

菊花かぶ

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菊の形に切られたかぶを甘酢に漬けた料理のこと。かぶは不老長寿を祈願する縁起物の一つで、赤く染めて紅白を表すこともあり、祝い事によく使われる菊の花から、めでたさや繁栄、健康を表しています。(画像左下が菊花かぶ)

与の重に込められた意味!

与の重には山の幸を多く用いた煮物を詰めていきます。お重が三段の場合は、これら煮物は三段目に入れます。

蓮根

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穴が開いていて先を見通せることから、先々の見通しが効くことを願っています。

八つ頭

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里芋の品種の一つで、大きな親芋と小芋が分かれずにくっついているのが特徴。里芋には小芋がたくさんつくことから、子孫繁栄を願う縁起物とされています。

くわい

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くわいは大きな芽が出るため、「芽出たい(めでたい)」という縁起の良さを象徴し、くわいの芽が空に向かって伸びることから、将来出世しますようにとの願いが込められています。

たけのこ

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たけのこは天に向かって早く伸びるところから、立身出世の願いが込められています。また、すくすくと成長する様子から「幸運を伸ばす」という意味もあるんだとか。

たたきごぼう

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ごぼうは土の中に長く細く根を張っていきます。このことから、子孫が途切れず代々続くように、との願いを込めて食べられる食材です。

おせち料理にはさまざまな意味が込められている!

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いかがでしたか?お正月に食べるたくさんのおせち料理には、それぞれ縁起を担ぐ意味がありました。一つ一つの食材に食べる意味があるので、次のお正月にはこれらを意識して味わってみてはいかがでしょうか?

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