「最中(もなか)」とはどんなもの?どんな起源があるの?お菓子マニア編集部がわかりやすく解説
日本の伝統的な和のお菓子である「最中(もなか)」。和菓子の中でも有名であり、ご存じの方も多いことでしょう。そんな認知度の高い最中ですが、名前の由来やその起源など、知らずに食べているのではないでしょうか?
この記事ではお菓子マニア編集部が、そんな最中の由来や起源を分かりやすく解説していきます。
そもそも最中とは?
最中とは、餅から作られているパリパリの皮で、あんこを包んだ和菓子のこと。見た目にも様々なバリエーションがあり、菊や梅などの花、季節ごとのモチーフを文様にしたものや、かわいらしい動物の形のものまで、いろいろな最中があるんですよ。
皮の中にはあんこのほか、栗やしろあんをいれることも。最近では皮と餡を別々にした状態で販売して、お客さんが自分で挟んで作る最中もあるんですって。もなかアイスやもなかのお吸い物など、今ではいろいろな食べ方がされているんですね。
気になる最中の由来とは?
この「最中(もなか)」という名称は、平安時代中期に活躍した歌人である、三十六歌仙のひとりである源順(みなもとのしたごう)が詠んだとある和歌が始まりと言われています。
「水の面に 照る月なみを 数ふれば 今宵ぞ秋の 最中なりける」
と詠まれたこの和歌は、「池の水面に映る月が美しいと感じるのは、最中の月だからだ」という意味があり、この「最中の月」とは、日本で最も趣のある月として知られる「中秋の名月」を指します。
この和歌を知る公家たちが、月見の宴中にふるまわれた丸餅のお菓子のことを「最中の月のようだ」と表現したのが由来と言われています。とてもみやびな由来ですね。
気になる最中の起源とは?
平安中期には宮中のお菓子として知られていた「最中(もなか)」。それが庶民に愛される和菓子になったのには、「竹村伊勢」というせんべい屋が売り出したのが始まりだったのだとか。
江戸時代中期、遊郭があることで知られる吉原に店を構えた「竹村伊勢」が「最中の月」という商品を販売していました。これはもち米からできたせんべいに砂糖をまぶしたもので、今のように餡を挟んだものではなかったのです。 ちなみにこの「最中の月」ですが、当時は砂糖が高く日常的に手に入りにくいことから、遊郭で目当ての遊女への手土産として注目を浴びていたお菓子だったのだとか。そして次第に最中の月に餡を挟んだ「最中饅頭」がさまざまな和菓子屋で売られるようになり、お店独自の模様や四角い最中が増えたことから、単に「最中」という名称が主流となり、現在に至ると言われています。
最中とは、みやびな由来や起源があるパリパリの皮で餡を包んだ和菓子のこと!
最中とは、もち米から作られるパリパリの皮であんこを包んだ和菓子のことで、今はしろあんや栗などを挟んだり、アイスやお吸い物など様々な味で楽しまれています。その由来や起源は古くみやびなものなので、最中を食べながら当時の様子に思いを馳せてみるのも素敵かもしれませんね。
※画像はイメージです。
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