ぬれ煎餅(せんべい)とは、どんなせんべい? ぬれおかきとの違いは? お菓子マニア編集部が解説します。

ぬれ煎餅(せんべい)というお菓子を食べたことがありますか。一般の煎餅と、作り方の違いはどこなのでしょうか。

また、ぬれおかきとの違いはあるのでしょうか。フードマニア編集部がおいしくてためになる解説をします。

ぬれ煎餅は、いつできたのか

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ぬれ煎餅(せんべい)は、千葉県銚子市の名産品です。焼いた煎餅を熱い醤油に浸し、しっとりした食感をもたせたもの。銚子市の米菓店「柏屋」の二代目横山雄次が考案して1963(昭和38)年に商品化したとされます。

生地の中にまでタレが染み込んでしまった煎餅の失敗作を、売り物にならないからとお客さんやご近所さんに配ったところから評判になり、ぬれ煎餅は商品化されたということです。

ぬれ煎餅(せんべい)が広まった理由は

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今では千葉県銚子市の名産品になったぬれ煎餅(せんべい)ですが、そこまで広まったきっかけがありました。

銚子電鉄は、市内大手米菓製造会社「イシガミ」の技術指導により1995(平成7年)にぬれ煎餅を製造・発売していました。

ところが、その後、経営危機になり、2006年にホームページで「ぬれ煎餅を買ってください。電車修理代を稼がなくちゃいけないんです」と書き込んだのが大反響を呼び、10日で1万人以上もの購入者が。テレビでも紹介され、またたく間にぬれ煎餅が銚子名物として一般にもより広く知られるようになったのです。

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なお、「元祖ぬれせん」は柏屋、「銚電のぬれ煎餅」は銚子電気鉄道株式会社の登録商標です。

ぬれ煎餅は、醤油味が定番ですが、今ではソース味や味噌味、青のりなどさまざまな味があります。

ぬれ煎餅(せんべい)と、ぬれおかきの違いは

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「おかき」とは、もち米を原料としたお菓子。もちを小さく加工し、乾燥させたものをきつね色になるまで炙って焼いたのがおかき。煎餅はうるち米が使われるため、原料が違います。

ぬれおかきは焼き上げたおかきを醤油に漬けたもの。原料がもち米で、醤油につけているため、もっちりとした食感が特徴です。

ぬれ煎餅は、焼いた煎餅を熱いうちに醤油に浸けたお菓子のこと

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ぬれ煎餅は、焼いた煎餅を熱いうちに醤油に浸けたお菓子で、ぬれおかきとの違いは、煎餅の材料がうるち米なのに対して、おかきはもち米で作られるということ。ぬれ煎餅は、今では醤油味の他、ソース味や味噌味などもあるので、いろいろ食べ比べてみてくださいね。

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