茨城県水戸市のフランス料理店『レストラン オオツ』を徹底取材!シェフの驚きの経歴とは?

茨城県水戸市にある人気フレンチ『レストラン オオツ』。ミシュランガイドに茨城県版はありませんが、仮に発行されることがあれば、まず間違いなく星を獲得するであろうフレンチの名店です。

この記事ではフードマニ子が実際にレストランを訪れて、その魅力に迫ります。

独学で人気店へとのぼり詰めた天才シェフ

唐津のウニをパイ生地と

今や茨城県を代表するフレンチレストランの一つである「レストラン オオツ」。シェフはさぞ輝かしい修業経験があるのかと思いきや、実は全くの逆。驚くことにレストランでの修業経験が一切無く、35歳で脱サラしたあと独学ですべての料理技術を身に着けたとのこと。

もちろん独学でお店を開くこと自体は誰でも可能でしょう。しかしそれがフレンチの世界、しかも茨城県を代表するような名店となれば話は別です。

アオリイカのイカ墨フリット

1991年にオープンした『レストラン オオツ』は、開店以来30年以上シェフとマダムが中心となって盛り立ててきました。今となっては大津シェフに師事したいと考える料理人も少なくありませんが、開店以前シェフは勉強のため全国各地のレストランへと足を運び、素人のようになんでも質問をしたのだと言います。

もちろんシェフの飽くなき探求心は今でも変わりません。現在も時間を見つけては全国を飛び回り、話題のお店をチェックしています。

シンプルだからこそ美味しいフレンチ

クエはハマグリの出汁でいただきます

『レストラン オオツ』でいただけるのはシンプルながら非常に洗練されたフランス料理。食材は茨城県産にこだわらず、いいと思ったものは全国、そして世界各地から仕入れています。

普段から全国のレストランを駆け巡っているシェフは顔も広く、食事中気に入った食材があれば生産者を紹介してもらうことも多いとのこと。そのためオオツのテーブルに並ぶ食材はシェフが自ら足を運んで探し出した逸品ばかり。そして『レストラン オオツ』ではそんな素材の旨味を最大限味わえるような、シンプルで繊細な料理を提供しているのです。

究極に洗練された料理の内容とは?

シンプルで洗練された貝のフラン

月ごとにメニューを固定するのではなく、その日その日の食材の仕入れ状況に応じてメニューの構成を変えている『レストラン オオツ』。取材時には「良い貝が手に入ったから」と、同店の人気メニューの一つである貝のフランを出してもらいました。

ホタテの出汁で作ったフランの上には、丁寧に下処理された北寄貝、赤貝、ミル貝やアサリのジュレ、そしてキャビアがのります。味付けは極めてシンプルで、濃厚で重たいソースの姿はありません。感じられるのは貝の持つ旨味とキャビアの塩味のみ。質のいい食材を使っているからこそ実現できる料理で、極限まで無駄なものを排除した洗練された一品です。

赤座エビのグリル

また駿河湾で揚がったという赤座エビのグリルも注目したい料理です。普通エビは火を通すと身が固くなってしまいますが、こちらは火入れの具合が素晴らしく、ナイフを入れた瞬間からその柔らかさに驚かされます。中はレアになっていて、プリプリ食感と柔らかさのバランスが絶妙。一緒に合わせるエビ味噌のソースも相性抜群です。

シェフとマダムの人柄も魅力!

取材時のメインは千葉県産の特選ヒレ

これだけの人気店でありながらシェフもマダムも気取らない性格で、それもオオツが多くの人から愛される理由の一つ。次のお皿を待っている間も、退屈させないようにとマダムはお客との会話を忘れません。シェフが厳選した最高の食材で作る極上フレンチ、ぜひ茨城まで行って味わってみてはいかがでしょうか。

レストラン オオツ

住所

茨城県水戸市白梅1-5-4

営業時間 ランチ12:00~13:00(入店、要予約)
ディナー18:00~20:30(入店、要予約)
定休日 月曜日を中心に月7回
  ※記載のデータは取材時のものです。