世界カレー巡り!カレーマニアが各国のカレーを一覧にしてご紹介

スパイスを使った料理は世界中で見られますが、カレーの発祥地・インドから影響を受けて、「カレー」を食べている国がどれだけあるのでしょうか?また独自の変化を遂げたカレーがある代表的な国をカレーマニア編集部がご紹介。

同じように見えるカレーでも、その国の食生活の特徴が随所に見られるのが面白いですよ。

インドと南アジアのカレー その1

画像素材:写真AC

1、インド
イスラム王朝に支配されていた時代の影響が強く残っているのが北インドで、野菜や果実からなるとろみが特徴。南インドは汁気が多く、スパイスと辛さが特徴で、ココナッツミルクが入る場合も多くあります。またベジタリアンが多く、豆・野菜のみのカレーもよく見られる傾向に。

■合わせて食べる主食
インディカ米、ナンやチャパティなどのパン
■よく使う具材
鶏肉・マトン(ラム)・野菜・豆など

画像素材:写真AC

2、パキスタン
イスラム国家のため、牛も具材としてよく使います。小鍋で提供されるカラヒ(水気のないカレー)が特徴的。

■合わせて食べる主食
インディカ米とチャパティなど
■よく使う具材
マトン・牛肉・鶏肉・野菜・魚介など

画像素材:写真AC

3、スリランカ
南インドの影響を受けたスパイシーなカレーが多く、周りが海なので魚介類が豊富です。ひとつのカレーに、具が1種類というシンプルなものが多い傾向に。

■合わせて食べる主食
インディカ米。ロティやゴダンバなどのパンや、ストリングホッパーという米麺も。
■よく使う具材
魚介・肉類・野菜・豆など

インドと南アジアのカレー その2

画像素材:写真AC

4、ネパール
インドカレーより若干まろやか。普段はダルバートという定食スタイルで複数のカレーを食します。

■合わせて食べる主食
インディカ米。まれにパンも。
■よく使う具材
野菜・豆が中心

画像素材:写真AC

5、バングラディシュ
油分が多く濃厚なカレー。川を起点に生活しているため、川魚を使ったカレーが豊富です。

■合わせて食べる主食
米、ナンやチャパティ
■よく使う具材
川魚・鶏肉・野菜・豆など

東南アジアのカレー その1

画像素材:写真AC

6、タイ
タイ料理は中国、日本、インドなどの影響が大きい料理。乳製品の代用としてココナッツミルクを使い、スパイスをおさえて生ハーブの風味を出すのが特徴となります。

■合わせて食べる主食
インディカ米、ビーフンなど
■よく使う具材
鶏肉・魚介・野菜・豆など

画像素材:写真AC

7、ミャンマー
カレーは近隣国の料理の特徴を受け継いでいますが、とにかく油分が多く濃厚で、具が大きいのも特徴です。

■合わせて食べる主食
インディカ米。モヒンガという生ビーフンも。
■よく使う具材
川魚・鶏肉・野菜・豆など

画像素材:写真AC

8、ベトナム
スープカレーのような汁気の多さが特徴です。レモングラスが入っており、さわやかな辛みがあります。

■合わせて食べる主食
インディカ米
■よく使う具材
川魚・鶏肉・野菜など

東南アジアのカレー その2

画像素材:写真AC

9、カンボジア
ココナッツミルクとパプリカにスパイスを加えて煮込んだものが、カンボジアのカレー。辛みはあまりなく、ややマイルドになります。

■合わせて食べる主食
インディカ米。クイティウというビーフンも。
■よく使う具材
鶏肉・魚介・野菜・豆などが中心

画像素材:写真AC

10、マレーシア
近隣国から影響を受けた食文化。他民族国家で文化も様々ですが、ココナッツミルクが入っているものが多い傾向に。

■合わせて食べる主食
インディカ米やナン
■よく使われる具材
鶏肉・魚介・野菜など

画像素材:写真AC

11、シンガポール
他民族国家のため食習慣も様々で、近隣国の影響も大きいです。魚の頭が入るフィッシュヘッドカレーが特徴的。

■合わせて食べる主食
インディカ米
■よく使う具材
鶏肉・魚介・野菜・果物など

12、インドネシア
ココナッツミルクやナッツの濃厚なカレーが多くあり、サンバルという唐辛子ペーストは欠かせません。

■合わせて食べる主食
インディカ米の他、クルップというえびせんべいも
■よく使う具材
鶏肉・魚介・野菜など

その他の地域のカレー

画像素材:写真AC

13、イギリス
インドを支配していた時代にカレーが伝来。インドカレーよりもマイルドに進化し、その後日本に伝えられました。鶏肉のカレーがもっともメジャーで、イギリスでは欧風カレーのほか、本場インドカレーのレストランも人気です。

■合わせて食べる主食

■よく使う具材
鶏肉・野菜・豆など

画像素材:写真AC

14、ドイツ
おもにソーセージ屋台で売られている「カリーヴルスト」がドイツでいえばカレー料理に当たります。ソーセージにカレー粉やカレーソースをかけた料理でフライドポテトが付いてくるというのが定番。ちなみに歴史は浅く、カリーヴルストがドイツで普及したのは第2次世界大戦後と言われています。

■合わせて食べる主食
フライドポテト
■よく使う具材
ソーセージ

画像素材:写真AC

15、日本
幕府の遣欧使が江戸後期にカレーに出会い、洋食の広がりとともに明治時代に急速に浸透しました。小麦粉とブイヨンで作る欧風カレーが定着。カレーパンやカレーうどんなど日本ならではのメニューも多くあります。

■合わせて食べる主食
ジャポニカ米・雑穀米・うどん・そば・ パスタ
■よく使う具材
肉類・魚介・野菜など

世界にはカレーがこれだけある!

ここではすべてをご紹介できませんでしたが、他にもさまざまな国やエリアで独自に発展したカレーはあります。カレーはインドが発祥ではありますが、それが南アジアや東南アジアの周辺エリアに広がっていき、さらには世界中に広がっていったのです。もちろん、日本もその中の一つではありますが、各国のカレー文化を覗いて違いなどを比較するのも楽しいですよ!

※画像はイメージです
※「カレー大全」に掲載した内容を再編集しています