ミューシレージとは一体何?カフェマニアが解説
ミューシレージとはコーヒーの果実と種の間にある粘液のことを指します。このミューシレージはコーヒーにおいて、どんな役割をするのでしょうか?
ここではカフェやコーヒーに関する本を多く出版してきたカフェマニア編集部がミューシレージを解説。もっとコーヒーについて詳しくなりたい人におすすめ!
ミューシレージとは?
コーヒーの果実から豆(種子)を取り出すとき、まず、果肉を除去します。 そのとき、豆の外をおおっているパーチメントにヌルヌルの果肉の一部が付着しているのですが、そのヌルヌルの粘液がミューシレージ(Mucilage)と呼ばれるもの。
ウォッシュトという精製法でミューシレージを取り除く工程を説明すると、コーヒーの果実(コーヒーチェリー)の一番外側の果肉をパルパー(果肉除去機)で除去。次に発酵槽に入れて酵素による発酵分解でミューシレージを取り除きます。発酵槽ではなくてミューシレージリムーバーと呼ぶ機械でミューシレージを除去することも。その後、ミューシレージが取れた殻付きコーヒーの生豆を水路などを使って洗い落とします。
洗浄する過程で水に浸る時間があり、水分含有量が増える可能性があるので、含水率が11%~12%になるまで乾燥。そして最後に脱穀機でパーチメントを取り除き、コーヒーの生豆として出荷されます。
ただし、完全にミューシレージを除かないで、少し残して乾燥させるハニープロセスなどもあります。
水洗式(ウォッシュト)は、何段階にも分けてコーヒー生豆を精製するので、欠点豆が少なくて品質の高いコーヒー生豆を選別しやすいのが特徴。一方で、加工の過程での大量の水を確保する必要があり、同時に、洗浄後の水の処理に関わる水質汚染などが問題視されています。
ちなみに、精製の段階で除去されてきたコーヒーの果肉や皮の部分=「力スカラ」と呼ばれる部分を、環境に配慮し、再利用して飲料にしようとする動きがアメリカで発生しています。
ミューシレージとはコーヒーの果実と種の間にある粘液のこと!
いかがだったでしょうか?普段聞き慣れないミューシレージという言葉を覚えておくとコーヒーがより味わい深くなるハズ。
※画像はイメージです
※「コーヒー焙煎用語ブック」に掲載した内容を再編集しています
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