甘酒とはどんなもの?ノンアルコールなの?和道一筋がわかりやすく解説!
子供の時からの馴染みの飲み物である甘酒。その歴史は非常に古く、長い間日本で親しまれてきました。しかし子供でも飲める甘酒、名前に「酒」とついていてもノンアルコールの飲み物なのでしょうか?
この記事では和道一筋が、甘酒の特徴や種類、歴史についてたっぷりと解説していきます。
そもそも甘酒とは?アルコールは含まれている?

甘酒とは、米麹または酒粕から作られる飲み物のこと。
実は甘酒には2種類あり、米麹と酒粕のどちらで作るかでアルコールを含むかどうかが変わってくるんです。
まずは米麹から作られる麹甘酒。これが子供の頃から親しんでいる方も多い、ノンアルコールの甘酒です。
大きなせいろなどで米を蒸し、そこに麹菌を繁殖させて作ります。砂糖は使わないため、この麹甘酒の甘さは米によるものなんですよ。

もう一つはアルコールを含む、酒粕の甘酒。酒粕とは日本酒を造る過程で生まれるものです。米麹と酵母菌の発酵で作られるため、栄養価がとても豊富なんです。甘みはほとんどないので、砂糖を加えて甘みを出しますよ。
ビタミンやミネラル、タンパク質、食物繊維などを含み、他にもペプチドやアミノ酸など、発酵で生まれたさまざまな栄養分が含まれているんです。
甘酒の歴史とは?

昔からあるイメージの甘酒ですが、その歴史は想像以上に古いんです。ノンアルコールの麹甘酒の発祥はなんと奈良時代にまで遡り、720年に完成した『日本書紀』に「醴酒(れいしゅ、こさけ)」として登場します。
967年に施行された『延喜式』には醴酒の作り方が書かれており、醴酒が米、麹、酒を使った酒だったことがわかりますよ。
もう一方の酒粕で作る甘酒の歴史も、麹甘酒と同様に非常に古く、『万葉集』の中の「貧窮問答歌(びんぐうもんどうか)」に「粕湯酒(かすゆざけ)」として登場します。
酒粕にお湯を加えて作る、貧しい人々が飲む酒だったのだそう。
甘酒には2種類ある!

甘酒には、米麹で作るノンアルコールの甘酒と、酒粕で作るアルコールを含んだ甘酒の2種類があるんです。皆さんが子供の時から馴染みがあるのは、ノンアルコールの麹甘酒かもしれませんね。麹甘酒は、砂糖を使わず米の甘みを強く感じられます。酒粕の甘酒は、米麹と酵母菌の発酵の力で栄養価が豊富なのが特徴です。
皆さんもこの機会にぜひ、2つの甘酒を飲み比べてみてはいかがでしょうか?
※画像はイメージです。
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