日本でのチーズの歴史とは?ぎゅうぎゅうミルクがわかりやすく解説!
チーズといえばヨーロッパの食べ物というイメージが強いですが、日本には古くからチーズのような食べ物が存在していたのをご存知でしょうか?
この記事ではぎゅうぎゅうミルクが、日本でのチーズの歴史について解説していきます。
日本には飛鳥時代からチーズがある?
まず、チーズ作りに欠かせないミルクの文化が中国から日本へ伝わったのは、6世紀頃の話です。朝鮮を経て、仏教とともに日本へやってきました。
700年になるとチーズらしきものが登場します。この年、牛乳を十分の一に加熱濃縮した「酥(そ)」を作り献上するよう勅令が出されたのです。酥はコロナ禍でも話題になったので、ご存知の方も多いのでは?
10世紀初めには貢酥制度が定められ、乳の生産農家もありましたが、ミルク文化は貴族社会にとどまり、庶民に広まることはありませんでした。その後仏教が盛んになると殺生禁断の風潮が強まり、貴族階級でもミルク文化は衰えてしまったのです。
鎖国の時代には、徳川吉宗はインドから白牛3頭を輸入し、牛乳を煮詰めて乾燥させて団子状に丸めた「白牛酪(はくぎゅうらく)」を作らせました。これは江戸でも売られていたものの、庶民に普及することはありませんでした。
西洋のチーズが日本に浸透したのはいつ?
そんな日本にミルク文化が根付くのは明治時代以降。
日本で最初のチーズと言えるものは、1875年の北海道開拓庁七重勧業試験場で試作されました。そこで試作されたのはそれまでの加熱濃縮したチーズではなく、私たちがよく知る西洋型のものだったんですよ。
戦後になると、プロセスチーズが学校給食のメニューにも取り入れられたことや、食生活の洋風化がチーズの普及の追い風となりました。プロセスチーズは美味しいうえ栄養があるため、給食の人気メニューだったんです。
日本には飛鳥時代からチーズのような食べ物があった!
日本でも古くからチーズの原型となるものが存在していましたが、仏教の不殺生の教えにより庶民に広まることはありませんでした。
現在私たちが食べるようなチーズが日本に普及したのは、明治の文明開化から戦後にかけてのことだったのですね。
※画像はイメージです。
※「おいしいチーズの本─THE BOOK OF CHEESE─」に掲載した内容を再編集しています。
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