治部煮(じぶに)とはどんなもの?和道一筋がわかりやすく解説

治部煮という料理をご存知ですか?名前からはどんな料理なのか想像ができないと思いますが、江戸時代から食されている日本の郷土料理の一つです。

ここでは和道一筋が治部煮の特徴や名前の由来を解説していきます。これを読めば治部煮の知識が深まりますよ。

そもそも治部煮とは?

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治部煮(じぶに)とは石川県に伝わる郷土料理の一つ。主に鴨肉や金沢の特産品である「すだれ麩」、椎茸など季節の野菜を煮込んだもので、みりんや酒、醬油、砂糖で味付けされます。鴨肉にはたっぷりと小麦粉をまぶしている場合が多く、全体的にとろみがあるのが特徴。

「すだれ麩」は治部煮には欠かせない食材。米粉を加えた生地をすだれに包んで茹でたもので、凸凹とした模様がユニークです。米粉を使用しているためモチモチとした食感で、出汁をよく吸うのも特徴。すき焼きや煮物などに使われます。

名前の由来は?

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治部煮の名前の由来は諸説あり、豊臣秀吉の部下・岡部治部右衛門が朝鮮半島から持ち帰ったという説や「じぶじぶ煮ている」という擬音から取って「じぶ煮」と呼ぶようになったなどの説があります。

少なくとも江戸時代には武家料理として食べられていたという話が残っており、加賀藩主の別邸である金谷御殿が落成した折には約3000名の藩士に振る舞われたという歴史もあるほど。その後、石川県全域に広く普及し、料亭や割烹、家庭でも食べられる料理になりました。

治部煮とは石川県発祥の煮物料理のこと!

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治部煮とは石川県の郷土料理の一つ、金沢の特産品「すだれ麩」が入った煮物料理のこと。あまり見かけることのない料理かもしれませんが、石川県では一年を通して食べられている定番の味です。ぜひ石川県を訪れる機会があったらトライしてみてくださいね。

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