魚の漬物の珍味「糠漬け」とは

魚の糠漬けは石川県や福井県、富山県といった北陸地方を中心に発達した保存食で、冬の貴重なたんぱく源として食べられてきました。地域によって「こんか漬け」とか「へしこ漬け」と呼ばれています。使用する魚は、サバやイワシ、サンマ、フグ、ニシン、ハタハタなど。今回紹介する作り方は、塩で〆たサバを米糠と、米麹で漬けていますが、米糠に醤油やみりんなどを加えて味付けするやり方もあります。さっと炙ってもいいですし、そのまま食べられるものもあります。

【サバの糠漬け】

薄切りにしてさっと炙って大根と一緒に食べたり、お茶漬けにしたりします。サバの場合は焼かずにそのまま食べることも。お好みで酢をかけてもいいでしょう。

【サンマの糠漬け】

サンマを使った糠漬けです。市販品の中には、何年も熟成させたおのがあります。本書では糠も焼きました。

【フグの子糠漬け】

フグの子糠漬け
フグの子糠漬けの原形

石川県の指定業者しか作ることができない、希少価値の高い珍味。毒があるフグの卵巣を、塩漬けにしてから長期間糠漬けにすることで毒が抜けるという一品です。スライスしてそのままでも、軽く炙ってもお好みの食べ方で。

【フグの糠漬け】

クロサバフグを使った糠漬けです。そのままでもいいですし、糠をつけたまま炙ってもおいしいです。

■参考資料:「珍味」の料理(旭屋出版)

プロフィール

フードマニア編集部
フードマニア編集部
こんにちは!こちらでは、知っておくと便利なグルメ知識やおすすめのお店を紹介していきます。
記事一覧はこちら