カルビとは?牛肉のどの部位のこと?中落ちとの違いなどを焼肉マニアが解説
焼肉メニューの主力と言えばカルビ!もともとカルビは朝鮮語であばら骨を意味し、そのまわりの肉のことを指していたのですが、日本では最もポピュラーな焼肉の名称として定着しました。
ここでは焼肉に関する本を多く出版してきた焼肉マニア編集部がカルビの部位や種類について解説していきます。焼肉に詳しくなりたい人におすすめ!
カルビの部位は?
脂の甘みやジューシーさが魅力の「カルビ」には、主にバラ系の部位が使われることが多いです。中でもトモバラを使う店が多い傾向に。店によっては、トモバラが「ナカバラ」、「ソトバラ」に分かれたブロック肉を仕入れてカルビを商品化しています。
また、バラ系だけでなく、肩ロースの中でも特にサシがきれいに入る「ザブトン」や、リブロースを上ランクのカルビに使用する店も。
並・上・特上カルビと中落ちカルビとの違いは?
トモバラの骨の間の「中落ち」を、角切りや棒状などにカットしたのが「中落ちカルビ」で、中落ち(「ゲタ」とも呼ばれる)を商品名に謳ったカルビも増えました。
他にも形のとりにくい部分を切り落とし、「切り落としたカルビ」とネーミングして、割安なカルビとして提供している店も多くあります。
実は現代のカルビは、並・上・特上というランク分けだけでは語れなくなっています。その理由は肉のカットの仕方や使用する部位、味づくりの工夫で、カルビのバリエーションは広がっているから。
並・上……のカルビしか見かけなかったひと昔前に比べると、いま焼肉店では驚くほど多彩なカルビが提供されています。カルビの魅力を高めるために、焼肉店が創意工夫を積み重ねてきた結果でもありますね。
現在のカルビのトレンドは?
他にもカットの仕方は、普通にスライスするカットだけでなく、角切りや棒状に切ったカルビも珍しくなくなりました。同じバラ系の部位でも、カットの仕方を変えることで触感が変わり、ひと味違ったカルビに。
骨の間の肉で旨みが強いと言われる中落ちを、商品名にも謳うことでカルビの新しい価値が生まれました。商品名に謳っていなくても「タテバラ」、「カイノミ」、「ササミ」、「インサイド」など、トモバラの小分割部位を使い分けて、それぞれの肉質を活かしたカルビも開発されています。
ザブトンは高級カルビ?
また、バラ系の部位だけでなく、肩ロースやリブロースも「カルビ」と呼ばれることも。肩ロースの中でも特にサシがきれいに入る、「ザブトン」や、高級部位として知られるリブロースを、上カルビや特上カルビなどに商品化している店が少なくありません。「サシがしっかり入っているのがカルビ」という焼肉メニューの観点から、ザブトンやリブロースなども使い、「高級カルビ」の魅力を打ち出しています。
塩焼きカルビとは?
カルビの味づくりも多様化しています。ひと昔前はカルビと言えば「タレ焼き」が当たり前でしたが、いまではカルビの「塩焼き」も提供されることも多いですね。タン塩だけでなく、ロースやホルモンも「塩」で提供するスタイルが焼肉店に広がり、「塩カルビ」も一般化しました。他にも「ネギ塩カルビ」や「ピリ辛カルビ」など、お客の多様な嗜好に対応する新しいカルビが生み出されています。
一般的にカルビはバラ系の部位のことを指す!
しかし、現代の焼肉店では、小分割の部位名をそのまま商品名にした焼肉メニューが増えたこともあり、「カルビ」という名前の存在感が以前より少し薄れた印象があります。それでもカルビは、いまもなお焼肉の王道として愛され続けています。カルビは「焼肉の入門メニュー」として、焼肉ファンを増やす大事な役割を今後も担っていくでしょう。
※画像はイメージです
※「焼肉メニュー事典」に掲載した内容を再編集しています
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