熟成肉とは?肉を寝かせるエイジングの技法なども含めて焼肉マニアが解説
最近焼肉店でも増えつつある高級メニュー「熟成肉」。この熟成肉とは一体どういう肉のことを指すのでしょうか?
ここでは焼肉に関する本を多く出版してきた焼肉マニア編集部が熟成肉とエイジングの技法について解説していきます。焼肉に詳しくなりたい人におすすめ!
熟成肉とは?
焼肉店で広がっている「熟成肉」。もともと肉はある程度寝かせること(エイジング)で旨味が増し、肉もやわらかくなることは有名ですが、現在脚光を浴びている熟成肉は、「ドライエイジング」という熟成法によって、牛肉のおいしさを高めたものを指しています。
時間も手間もかかる熟成法ですが、ひと味違った肉のおいしさを求めるお客の期待に応えるべく、取り入れる店が増えています。一般に熟成肉には、霜降り肉よりロースやモモ系の部位のほうが向くとされています。
ドライエイジングとは?
そのドライエイジングの方法を具体的に解説すると、温度0~4度、湿度80%前後で4~10週間かけて熟成させていくというもの。凍らせない程度の温度で有害な菌の繁殖を防ぎつつ、肉の水分が抜けすぎないような湿度を保ちます。ただし、表面を乾燥させて内側の肉を守るため常に空気が流れているような状態が必要で、専用の熟成庫を使用します。
肉は枝肉やブロックの状態で熟成させるのですが、その重量や大きさによっても熟成期間は変わります。また、それぞれの肉の性質によるところが大きく、ドライエイジングの知識や設備だけではなく、肉に関わる広範な知識が必要不可欠。
お店で食べられる熟成肉はどんな感じ?
繊細な技術が必要なので、自店で熟成させるのではなく、専門の精肉店などから熟成肉を仕入れる方法で、メニュー化する店も増えています。
表面の乾燥部分をトリミングして提供しなければならない熟成肉は、通常の肉よりも歩留まりも悪いといった傾向に。そういった意味でも、効率よく商品化するための熟成肉の仕入れは注目されています。
熟成肉を提供する店では、最高の状態でお客に食べてもらいたいと、「焼き」の部分をお客にゆだねてしまうのではなく、スタッフが焼き上げる例が目立ちます。
熟成肉は寝かせて旨みを高めた肉のこと
肉のおいしさを高めた熟成肉。焼肉店では、その旨みを余すところなく味わってもらう「焼き」のサービスで、高単価の熟成肉の価値が高まっています。
※画像はイメージです
※「焼肉メニュー事典」に掲載した内容を再編集しています
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