「裏ごし」とはどんなもの?和道一筋がわかりやすく解説!

皆さんは料理の際、「裏ごし」という作業をしたことがありますか?金属の裏ごし器をよく見かけますが、実は馬の毛で作られたものもあるんですよ。

この記事では和道一筋が裏ごしとはなにか、裏ごし器の使い方について解説していきます。

そもそも「裏ごし」とは?

画像素材:写真AC

裏ごしとは、食材をこす調理方法のこと。裏ごしと言えばザルのような金属のものを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は裏ごしには金属製の裏ごし器の他に、馬の尾の毛で作られたものがあります。もともと日本料理の調理場では、20種類ほどのさまざまな目の大きさの裏ごし器を使っていたんですよ。

裏ごしの使い方は?

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では金属製と馬の毛でできた裏ごし器、一体何が違うのでしょうか?

馬の毛の裏ごし器は、野菜全般や豆腐、茶椀蒸しの生地などをこすときに使います。特に豆腐をこすのに使うのが代表的で、これは馬の毛でこしたものが一番味が良いとされています。
その理由は馬の毛を拡大して見てみるとわかるのですが、短い毛が飛び出して枝分かれしているんです。そのため金属製のものより細かく裏ごしすることができるうえ、細かいぶん食材が空気に触れ、甘味が出るんですよ。

一般的にはあまり馴染みのない馬の毛の裏ごし器ですが、洗い方には注意が必要で、たわしや洗剤などを使って洗ってはいけないんです。塩を振って手のひらで丁寧に洗うのがポイントですよ。

一方金属製の金ごしは、百合根や豆類、芋類の裏ごしや、こしあんのすり流し、茶椀蒸しの生地をこす時などに使います。スッポンのスープなどの脂分がある材料を使うときも、馬ごしでは脂分が入ってしまうため、金ごしを使うのが良いですよ。こちらは中性洗剤を付けてたわしで洗いましょう。

裏ごし器とは食材をこす道具!

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裏ごし器とは食材をこす時に使う道具で、馬の毛でできたものと金属製のものがあります。この2つは食材の種類や性質によって使い分け、洗い方にも違いがあるんですね。
皆さんも食材を裏ごしする際には参考にしてみてください!

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※「よくわかる日本料理用語辞典」に掲載した内容を再編集しています。