チロルチョコの歴史とは?歴代チロルチョコを紹介しつつチロルチョコマニアが解説

スーパーマーケットやコンビニで必ずといっていいほどに見かけるチロルチョコ。お馴染みのチョコですが、冷静に考えれば、いつ生まれ、いつ普及したのかということを説明するのが難しいところ…。

今回は、さまざまなチロルチョコを食べ続けてきたチロルチョコマニアが、チロルチョコの歴史を過去のヒット商品を紹介しつつ簡潔に解説。今までの疑問がスッと解決できること間違いなし!

1962年:元祖チロルチョコ「ミルクヌガー」の誕生

実は3つ山タイプが元祖で、それをバラ売りにして現在の小型チョコへ

実はチロルチョコは福岡発祥。松尾製菓株式会社2代目社長の松尾喜宣氏が「高級チョコレートを子どもたちに10円で売る」という想いのもと、 技術も設備もない状態から 「チロル」ブランドを生み出しました。

これは本格チョコレートにヌガーを入れた独自の製法で、ひとつ10円という 「おこづかい」で買える価格を実現させたのです。

元祖「ミルクヌガー」は復刻バージョンが全国で販売されています

ちなみに「チロル」という名は、松尾喜宣氏がオーストリアのチロル地方を訪れた時に感じた、大自然の爽やかなイメージから「チロル」と名付けられたもの。確かに初期のデザインはどこかヨーロッパの老舗チョコレートメーカーのようなレトロ感があります。

発売当初のチロルチョコは3つ山タイプで、ちょうど現在10円タイプのチロルチョコ(2.5cm角)を3つ横につなげた形でした。 当時は今川焼きが10円、本格チョコレートは50円という時代だったのでこの価格は衝撃的。すぐに子どもたちの人気者になりました。

1979年:10円チロルチョコの「コーヒーヌガー」が登場!

これぞ元祖1つ山「10円」タイプのチロルチョコ

大ヒットはしたものの、その後のオイルショックによる物価高騰は続き、1976年には30円へと値上がってしまったのです。パッケージを変えるなど、新しい工夫をしてきましたが、やはり値上げの影響は大きく、売上が低迷。

そこで松尾喜宣氏が出した結論は 「10円に立ち返る」というものでした。 そして3つ山をひとつずつにわける形で、 10円チロルチョコが復活。やがて売れ行きも回復し 次々と新しい味が誕生。 ついには日本中に販売されるまでになりました。

1980年代:大ヒット作が続々登場

「ビス」はパッケージバリエーションが多く、現在では3種類も

この頃に登場したのは、1984年誕生の「ビス」。チョコが詰まっているのにビスケットの風味を感じる意欲作で、今でも続く人気商品です。

そして、1984年に販売開始した「アーモンド」は、チョコの中にアーモンドが一粒入っているというもの。アーモンド一粒そのままとチョコの味わいをとことん味わい尽くす、渋い一品なのです。

1990年代:「ミルク」が登場し、コンビニ進出!

「ミルク」の3cmの大型版。コンビニでの販売のためにバーコードが付いています。

「ミルク」は1990年に販売を開始。登場以来、大人気で1位で今ではスーパーマーケットやコンビニのチロルチョコのコーナーでは「ミルク」は絶対に置いてあるほどの不動の地位に。

順調に商品開発が進む中、 徐々に日本から駄菓子屋が減っている問題が発生し、3代目社長の松尾利彦氏の提案で、 コンビニ進出が決定。そのためバーコードのスペースを作るため、少しだけ大きくなった現在の20円サイズチロルチョコが誕生しました。

2000年代以降:商品バリエーションが続々展開!

平成後期の大スター的存在である「ホワイト&クッキー」

2003年に発売した 「きなこもち」 が大ヒットするなど新しい味が順調に開発される一方、2007年に誕生して、リニューアルを経て販売を続ける「ホワイト&クッキー」も登場。ホワイトチョコがベースとなっていて、これは現在もレギュラーとなっています。

シーズン限定のビッグチロルやバリエーション豊富なコラボ商品が発売されるなど、 現在もチロルチョコは進化中!これからの新商品にも期待ですね。