1980年代の喫茶店のサラダメニューは大きく進化!レトロな雰囲気もたっぷり?「喫茶&スナック1983年6月号」

サラダは、家庭でもレストランでも大人気のヘルシーメニュー。実は喫茶店でも80年代前半まではあまり力を入れていなかったのですが、この時代に大きく進化!

現在のサラダメニューになるまでに創意工夫がたくさんありました。当時の喫茶店には現代にはないレトロでどこかユニークなサラダがたくさんあったのです!ここでは昭和58年(1983年)に旭屋出版から刊行された「喫茶&スナック6月号」を見ながら、過去の喫茶店の世界を巡ってみましょう。

80年代前半、サラダが喫茶店で売れ始めてきた!

当時の特集は「新サラダメニュー」

フードマニアを運営する旭屋出版は50年以上の歴史を誇る老舗出版社。飲食業界向けの雑誌を多く制作しており、1980年代には喫茶店やスナックの専門誌「喫茶&スナック」を制作していました。今回は1983年6月号の記事を見てみましょう!

それまでの喫茶店のサラダというと、セットメニューの脇役という存在だったそう。なかなか売れないし、どの店も力を入れてませんでした。しかし、美容や健康を意識する女性を中心に徐々に人気が出てきて、需要が高まってきました。今でこそ、肉や魚、パスタなどが入ったものがあり、メインディッシュにもなりうるサラダですが、大きく進化したのはこの時期。1983年当時の東京で売れていたサラダメニューをいろいろと見てませんか?

主食にもなる?麺やお米のサラダ

ワインとの組み合わせも抜群だったとか

イタリアの米サラダを意識したのがこちら!お米を研がずに塩を加えて炊いて、冷蔵保存してサラダ風にしたもの。ハムやチーズ、オリーブなどを入れて、オリーブオイルやワインビネガーをかけたらサラダらしい味わいに。おつまみとしてもイケるのが特徴!

サラダとしてもそばとしても楽しめるのが嬉しいですね

茶そばをサラダ風にして、さっぱりと!茶そばにサニーレタス、トマトなどの野菜をのせて、カツオの出汁とフレンチドレッシングを混ぜた和洋折衷の逸品。ビタミンCが豊富な茶そばのイメージがあったからか、年配のお客だけでなく、女性客にも人気があったそう。

どこかレトロ!盛り付けが命のサラダ

トマトもりんごのように皮が剥かれていたりと演出も見事

サラダといえば、盛り付けも重要ですよね。こちらのコンビネーションサラダはレタスとキュウリをマヨネーズで和え、さまざまな野菜をカットしてきれいに盛り付けたもの。そして、カニのほぐし身にオーロラソースをかけているので、食べごたえも十分!イタリアンドレッシングの容器もまたレトロですね。

崩すのがもったいない!

スティックサラダも井桁に組み合わせればロッジ風に!大根とキュウリ、ニンジンなど、色の組み合わせもまた抜群。ちなみに、マヨネーズをアレンジしたドレッシングにつけて食べていくのですが…一つ一つ崩していく必要があるというのが残念。

もはやサラダじゃない!新時代のサラダ

おつまみとは思えない洗練されたサラダ

サラダもおつまみになったようで、こちらは今でも馴染みのないパルミットのサラダ。パルミットとは、ヤシの芽のことで、おしゃれな盛り付けが好評だったとか。フレンチドレッシングでひと晩漬け込んだパルミットを使用していたのことで、味わいは割とシンプル?

どちらかというとおつまみとして人気があった模様

アボカドも現代においてはサラダの基本具材ですが、当時から大人気だったようでアレンジ商品もたくさん出ていました。こちらのアボカドサラダは、中身をくり抜いて皮を容器にするというもの。小さくカットしたアボカドに、マッシュルーム、キュウリ、コーン、エビをマヨネーズで和えてたものを入れているので、ビールにも合いそう!

もはやサラダというよりもファストフード

フライドポテトも食べたい!でも、健康も意識したい……ということで誕生したのが、こちらのアメリカンサラダ。ポテトの上にトマトやナッツがのっているので、フライドポテトなのにヘルシーな雰囲気。結局、おやつとして注文する人が多かったそう。

80年代のサラダメニューは今見るとすごく面白い!

まだ喫茶店が全盛期の時代ならではの個性あふれるメニューがたくさんありましたね!トマトやキュウリなど、サラダの定番トッピングであっても、ひと昔前だと盛り付けや考え方が結構違うもの。現在では味わうことはできませんが、斬新なアイデアも多いので、おうちで試してみるのはいかがでしょうか?(ただし、カロリーはすごく高そうなので要注意!)

※こちらで紹介している料理の写真、料金、セット内容は掲載当時のものです。現在では取り扱っていませんのでご了承ください。