なぜマヨネーズは常温で保存できる?!フードマニア編集部が常温保存できる理由をわかりやすく解説!

スーパーでは常温の棚で売られている「マヨネーズ」。あれ?卵が使われているのになんで常温で保存できるの?と疑問に思ったことがある人も多いのではないでしょうか。

この記事では、マヨネーズが常温で保存できる理由についてフードマニア編集部がわかりやすく解説していきます。

なぜマヨネーズは常温で保存できるの?

マヨネーズは水とオイルを乳化(混ぜ合わせ)して作るソースで、マヨネーズが常温で保存できる理由はその構造に秘密があります。乳化する方法には二種類のタイプがあり、オイルの中に水が細かく分散して溶け込んだ「バター」型と、オイルが水に溶け込んだ「生クリーム」型があります。マヨネーズはこの「生クリーム」型で、細かいオイルの粒子と卵の膜で構成された「マヨネーズ粒子」の外側を、ビネガーの薄い膜が包んだ構造になっています。

ビネガーの酸には、非常に強い殺菌力があり、この膜がマヨネーズ粒子を覆うことで、マヨネーズの腐敗を防いでいるのです。卵は、乳化剤としてオイル粒子とビネガーをつなぐ働きがあり、この卵の膜もビネガーの膜の下にあるため、傷みが早いとされる卵が使われていても、マヨネーズを常温で保存できるのです。

開封後の保存方法は?

画像素材:iStock

ビネガーの膜が「マヨネーズ粒子」を包んでいるため、開封後も直射日光や高温を避ければ、常温(15~25度前後)で保存が可能です。しかし、マヨネーズが分離したり、水分と混ぜて薄められると殺菌力はなくなるため、急速にいたみが進行します。例えば、マヨネーズで和えたサラダは、時間が経つといたみやすくなります。

また、マヨネーズは30℃以上の高温や4℃以下の低温で放置すると分離しやすくなるため、温度差には注意が必要です。開封後に冷蔵庫に入れて保存する人も多いですが、冷蔵庫の冷えすぎる場所ではマヨネーズが分離する可能性があるため、設定温度が5℃の野菜室で保存するのがベスト。開封前のマヨネーズの賞味期限は常温で1年程と比較的長めですが、開封後は酸化が進みやすいので、一カ月を目安に使い切るのが理想です。

マヨネーズはビネガーの膜に覆われているため、常温でも保存可能!

画像素材:iStock

いかがでしたか?マヨネーズは強い殺菌作用のあるビネガーに包まれているため、常温でも保存が可能なのです。夏場や冬場は温度差があるため、開封後は冷蔵庫で保存するのが一般的ですが、分離を防ぐために野菜室に入れるのがおすすめです。みなさんも、ぜひマヨネーズの保存場所を確認してみてくださいね。

※画像はイメージです。
※「料理と食シリーズ No.31 有名店・一流シェフのソース ドレッシング」に掲載した内容を再編集しています。