涼皮（リャンピー）は中国の冷やし中華的存在！？ピリ辛風味の冷やし麺が絶品の『MOOGA』

日本の夏の風物詩といえば冷やし中華。実は麺の本場である中国でも、同じように夏に食べる麺メニューがあるんです。それが「涼皮（リャンピー）」。中国ではすごく有名なのですが、日本ではあまり知られていないというのが実情。日本在住の中国人でも「夏はリャンピーを食べたい！」と思う人がいるほど。

しかし、日本でもリャンピー専門店があるんですよ！その名も『MOOGA』。今回は冷やし麺マニアの冷やし麺’s ナンノがMOOGAさんのリャンピーを紹介していきましょう。

そもそも冷やし中華って中国にあるの？

名前に「中華」とはありますが、冷やし中華は中国にはありません！これは日本で考案されたメニューなのです。ただ夏に食べる冷やし麺というのなら、このリャンピーでしょう。陝西省が発祥の地とされますが、中国では夏の定番で各地で専門の屋台を見かけるほど。

このリャンピーで使用する麺は、小麦粉とお米の2つのバージョンがあるのですが、定番なのが小麦粉の麺。小麦粉を溶かし、熟成させた生地に水を入れ、沈殿した部分を麺にします。よって、麺は茹でることはなく、蒸してから切っていくという独特のスタイル。MOOGAの麺の太さは1.5mmくらいの平打ち麺で歯ごたえがあるもの。「平べったいところてんのようなもの」といえば、わかりやすいですね。

中国版の冷やし中華はピリ辛風味？

日本の冷やし中華は、醤油やごまなど辛味がない調味料で味付けしますが、リャンピーはピリ辛風味が基本。作り方もバリエーションがありますが、基本的には唐辛子ソースを使ったさっぱり風味の麺です。

MOOGAのものは中国製の黒酢とニンニクのソース、山椒ベースのソースをかけて、最後に20種類のスパイスを混ぜた自家製ラー油をかけて完成。黒酢の酸味が強いのですが、特製ラー油のマイルドな辛味がアクセントとなり、非常にバランスのとれた旨味が出てくるというもの。もちろん、これは日本人向けに辛さを押さえているものなのですが、クセもなく、意外にも日本人の口に合うのではないでしょうか？

MOOGAのリャンピーはおしゃれ路線！

中国では子供からお年寄りまで大好きなメニューなので、あまりおしゃれなイメージはないかもしれませんが、MOOGAの秋葉原店は若者が多いエリアにあるので、定番のリャンピーもトッピングでおしゃれにすることも可能です。

こちらの「野菜リャンピー」は野菜を多くトッピングしたもの。特に女性人気が高く、レタス、水菜、パプリカ、ピーマンが入ったサラダうどんのようなリャンピーです。野菜を麺に混ぜ合わせるとツルツルとした食感が楽しめ、リャンピーに歯ごたえが加わってまた絶妙。

現地人も納得の味であるリャンピーを味わってみて！

店主の陳科さんは、接待で日本人ビジネスマンを北京や四川など定番の中国料理屋にいろいろと連れて行くことが多かったのですが、ある時「西安の郷土料理を食べたい」というリクエストがあって、現地のリャンピーを用意したら…みんなが大絶賛！その時に「これは日本人が喜ぶ食べ物かも」と思い、副業として始めてみたとのこと。

オープンしてみたら、若者が多く訪れる人気店に！特に一般的な中華料理屋と違って油を使わないから匂いもつかないし、麺自体もヘルシー路線なので女性客にも好評だそう。一番人気はリャンピーでその次は野菜リャンピー。現地の人々が好きな激辛リャンピーはなかなか注文がないようですが、本場の味を知りたいという人はぜひチャレンジしてみてくださいね！