ティーバッグのおいしい入れ方をカフェマニアが解説

ティーバッグは手軽に紅茶が楽しめる分、おいしく入れるとなると難しいですね。

ここではカフェや紅茶に関する本を多く出版してきたカフェマニア編集部がおいしいティーバッグの入れ方について解説。紅茶について詳しくなりたい人におすすめ!

ティーバッグをカップで入れるには?

画像素材:写真AC

ティーバッグには、ファニングスやダストのような細かい茶葉や、CTC加工(Crush/潰す、Tear/引き裂く、Curl/丸める)されたものが使われます。これは短時間で味と香りが出るようにするため。

しかし、いくら短時間とはいえ、湯の中で振るだけでは、色は出ても肝心の香りや味は出てきません。おいしくいれるにはフタをして最低2分間は蒸らします。カップでも、蒸らす時はソーサーなどでフタをするようにしましょう。

また、ティーバッグ1個で紅茶2杯分はとれません。1個は1杯分の分量です。紅茶の味と香りを楽しむにはカップ1杯にティーバッグ1個を守りましょう。なお、蒸らし時間や湯の適量は各メーカーによって異なります。

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■基本の入れ方
1、カップに湯を注いで温める。その湯を捨て、沸かしたての熱湯をカップ8分目まで注ぐ。

2、熱湯を張ったカップに、斜めにすべらせるようにティーバッグを入れる。カップにティーバッグを入れてから湯を注ぐと、ティーバッグが空気を含み、浮き上がってしまう。

3、ティーバッグ全体がカップの中に沈むように入れるのが、おいしくいれるコツ。

4、すぐにソーサーをカップの上にのせてフタをし、2分間蒸らす。最低でも30秒は熱湯に浸さなければ味は出ない。充分に蒸らすと、色も味も良くでる。

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5、フタをはずし静かにティーバッグをカップの中で2~3回行き来させ、水色を均一にする。ぎゅっとスプーンの背で絞ると茶の渋味や苦味が必要以上に出てしまうので禁物。

6、抽出を終えたら、ティーバッグは、そのまま静かにカップから引き上げる。

7、小皿または専用の皿に引き上げたティーバッグを置く。好みでミルクやレモン等を添える。

ティーバッグをポットで入れるには?

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ポイントはティーカップでいれる時と同じです。器具類を温め、湯は沸騰したての熱湯を使い、ティーバッグは杯数分を入れて下さい。ポットにはフタをして充分に蒸らし、味と香りを抽出します。

ティーバッグを取り除いた後は、ポットにティーコージーを被せたり、さらに底にマットを敷いておけば、30分位は熱々の紅茶を楽しむことができます。

ポットはガラス製でも陶器でも構いません。ただし、鉄製のポットは鉄分が紅茶のタンニンと化合しておいしくなくなってしまうので、使わない方が賢明です。

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■基本の入れ方
1.、熱湯600ccに3袋使用。ティーカップでいれる時より、湯の量は多くしてもOK。

2、ティーコージーを被せておけばポット内の保温力がアップ。約2分ほど蒸らす。

3、抽出を終えたらティーバッグを左右に振り、水色が均一になったところで引き上げる。

4、ポット内の紅茶が熱いうちに、あらかじめ温めておいたカップに注ぎ分ける。

ティーバッグでアイスティーを作る場合

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ティーバッグでアイスティーを作るなら、基本は熱い紅茶をいれることから始まります。それを氷をいっぱいに詰めたグラスに注ぎます。氷が溶けて薄くなることを考えて、湯を少なめにして濃い目に紅茶をいれておくのがポイントです。

ティーバッグで作ったアイスティーはクリームダウン(紅茶が冷えるために紅茶の成分のカフェインとタンニンが凝結して起こる白濁現象)が起きにくく、透明できれいに仕上げることができます。フルーツやジュース、アイスクリーム等を加えて色々なバリエーションを楽しんで下さい。

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■基本の入れ方
1、カップに100ccの熱湯を注ぎ、ティーバッグをすっと斜めにすべらせるように入れる。

2、ラップを被せれば、フタをするのと同じ効果が得られる。このまま2分間ほど蒸らす。

3、ラップをはずし、ティーバッグを引き上げる。甘みを付ける場合はここで砂糖を加える。

4、グラスいっぱいに氷を詰め、熱い紅茶を注いで急激に冷やせば濁りにくくなる。

ティーバッグなら水出しでアイスティーにするのもおすすめ!

最後に水出しのアイスティーの入れ方をご紹介。水1リットルにティーバッグ6袋使用しましょう。ひもの部分をまとめておくと、後始末がラク!水を入れた容器に浸し、このまま冷蔵庫に約6時間置きましょう。水出し紅茶は冷蔵庫で保存しても濁らず、透明で美しいので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

※画像はイメージです
※「THE BOOK OF TEA」に掲載した内容を再編集しています