日本の餃子ブームの歩み

昭和55年代半ばには大手食品会社から焼き餃子が販売。仮定で餃子が、より手軽に楽しめるようになりました。これを契機に冷凍やチルドタイプのさまざまな餃子が各社から発売されます。もはや餃子は日常食となりました。そして80年代から始まるラーメンブームの熱気により、餃子の話題は次第に脇に置かれるようになりますが惣菜の中での存在感は確固したものになります。

餃子のバリエーション

町おこしブームで各地に根ざした餃子がブレイク

再び、餃子が脚光を浴びるのは、平成2(1990)年。宇都宮市が発表した総務庁統計局の「家計調査年報」での餃子消費量です。これを契機に「どこが餃子消費量日本一か」と話題が沸騰し、餃子をテーマにした町おこしが宇都宮、福島、浜松…と各地に波及していきます。それに伴って、各地の餃子の特徴も紹介されるようになりました。普段、何げなく食べている餃子に、これほどの多彩な特徴があったのかと誰もが驚き興味を持つようになったのです。

餃子をテーマにしたテーマパークも登場

平成14(2002)年には東京・池袋で16年には大阪・梅田で餃子をテーマにしたフードテーマパークも登場しました。いながらにして各地の名物餃子が食べられると話題を集めています。2004年、2008年には食品事件で餃子のイメージは一時的に低下しますが、平成18(2006)年に始まるB-1グランプリで”ご当地料理”に話題が集まると、餃子人気も盛り上がりを取り戻しました。店ごとの、地域ごとの食べ比べをする人もいるほどです。餃子というと、誰もが自分の思い描くシンプルな餃子をイメージしますが、実は今日の日本の餃子には、実はさまざまな個性があります。日常食として定着した餃子は、今や趣向品の域までに達しようとしているのです。

■参考資料:「餃子の探求」(旭屋出版)

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