春巻きの由来は?美味しい揚げ方は?フードマニア編集部がわかりやすく解説!

パリパリした食感がたまらない「春巻き」。家庭でも作られる料理ですが、焦げてしまったり穴が開いてしまったりと、揚げ物は難しいと感じる方も多いのではないでしょうか。

この記事では春巻きの特徴や美味しい揚げ方について、フードマニア編集部がわかりやすく解説していきます。

春巻きの由来は?

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昔から中国では、立春に春野菜を「薄餅」に巻いて食べる習慣があります。「薄餅」というのは、小麦粉を水で溶いて薄く焼いたクレープ状のもの。これに春野菜以外にもさまざまな具材を包むようになったのが春巻きの由来と言われています。

春巻きは皮の種類や入れる具材などによって、さまざまなスタイルのものが見られます。皮は一般的な春巻き用の他に、中国湯葉や薄焼き卵を使って作る方法もあるんですよ。

餃子やシュウマイなどの点心系の皮は、小麦粉を捏ねることで粘りと弾力のある食感を生み出していますが、春巻きの皮は小麦粉が持つ「グルテン」のみを利用しているのが特徴。小麦粉の生地を水でよく洗い流し、デンプン質を取り除いたあと、残ったグルテンを素早く鉄板に押し付けて作ります。

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具にはエビあんなどの魚介類系や、日本でも定番の豚肉、タケノコ、椎茸など好みの食材を自由に入れて楽しめます。甘い具材を巻けば、甘い点心「甜点心(テンテンシン)」になり、あんまんのようにスナック感覚で食べられるのも魅力。サツマイモとチーズの組み合わせは皮との相性がよくおすすめです。また、日本では醤油ベースで味付けをするのが一般的ですが、カレー粉やココナッツミルクを使いカレー風味にしても、いつもと違う春巻きを味わえます。

春巻きの美味しい作り方は?

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春巻きの最大の魅力は、カリっと揚がった皮にとろとろ熱々の具材が詰まっている点にあります。美味しい春巻きを作るには、具に味付けをするときのスープ(タレ)の量を加減することが大切です。スープの量が多すぎると水っぽくなり、少なすぎるとパサついてしまうので、煮汁が少ししみ出るくらいに仕上げるのがポイントです。また、具は冷ましてから皮に包むのも重要。熱いまま包むと、煮汁が皮に浸み込み、揚げたときに皮が焦げたり穴が開いたりする原因になります。

そして、パリっとした食感の春巻きにするには揚げ方が肝心。揚げ油はたっぷりと用意し、中温でじっくり揚げます。全体にこんがりと色がついたら取り出す前に高温にし、春巻きが吸っていた余分な油をはき出させるのがコツ。春巻きを揚げるときの温度を工夫することで、カラっとした食感に仕上がります。

調理を工夫して美味しい春巻きを作ろう!

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入れる具材によってさまざまな味を楽しめる春巻き。もともとは中国の「薄餅」に具材を入れたものがはじまりと言われています。調理法のポイントを押さえるだけでよりパリっとした食感に仕上がるので、皆さんも調理の際にぜひ参考にしてみてくださいね。

※画像はイメージです。
※「中国料理の調理技術〈麺・点心編〉」に掲載した内容を再編集しています。