ラーメン見聞録「ラーメンにおける香味油の役割」について考察

ラーメンの香味油としては、ネギ油やラー油などが使用されてきました。これはもともとは匂い消しの役目もあったのですが、現在は香味油で味わいを大きく変える店もあるのも特徴。

そこで、長年ラーメン業界を見聞してきた私が、今回は「ラーメンの香味油」について考察してみました。

ラーメンにおいては香味油はどのように使用されてきたのか?

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ラーメンには、ラード、背脂、鶏油を熱して、ねぎ、生姜、ニンニクを炊いて漉すという香味油が使われてきました。店によって、一つの油で作るところもあれば、ブレンドするところも。炊くねぎ、ニンニク、生姜の割合も店によっていろいろあり、ここも個性。この香味油で、ラーメン、つけめんの特徴を出す店が増えてきているのです。

たとえば、つけめん用には、濃厚豚骨魚介スープを引き立てるために、ラードでサバ厚削り節を炊いた香味油を合わせます。一方、スープのない油そばの香味油には、ラードだけでは重いのでラードとサラダ油をブレンドし、ニンニクと唐辛子を炊いた香味油を使って味わいを出すという傾向に。

むしろ、香味油を強力なトッピングにする店も

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ねぎ油の個性を強め、炊くときのねぎも魅力にしてしまうお店もあります。たっぷりのねぎのみじん切りに熱したサラダ油をかけ、ねぎ油を作り、それを岩塩で味付けし、ねぎソースにして香味油兼トッピングに。

他には、昆布を1時間ほどもかけてじっくりサラダ油で炊いて作るという和風の香味油もあります。この油をかけて昆布ラーメンを作り、食べ進むと昆布が出てきて、昆布の風味が際立つというもの。

いろいろと見た結果「香味油はもはや香り付けだけの為でない」ということ

新しい香味油を創作することは、オリジナルの新作ラーメンの開発につながっています。もともとは香り付けためであっても、現在の香味油はそのラーメンの個性を引き出すものへと進化しているのが現状。

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