浜松餃子の特徴とは

餃子日本一をかけて、毎年宇都宮と文字通りデッドヒートを繰り広げている浜松市。

餃子を円状に並べて焼いて、「付け合わせ」として茹でもやしが添えられる浜松の餃子。必ずしもこのスタイルのお店ばかりではないですが、今全国に急速に広がっている浜松餃子のイメージはこれではないでしょうか。

フライパンで円盤型焼かれる餃子

「石松」の餃子

創業以来、親しまれてきた「石松」の餃子は今もフライパンで蒸し焼きにして作り続けられています。この焼き方は屋台ならではの知恵から始まったもの。水を加えて、蒸し焼きにする焼き餃子を作るには、平らな鉄板は向きません。そこで始まったのが、フライパンで焼く手法。一度に大量の注文をこなすためには、できるだけたくさんの餃子を並べたい。そこで思いついたのが、フライパンの縁に沿って餃子を並べる、円盤型に並べる焼き方でした。

もやしが餃子と一緒に盛り付けられる

餃子を円形に並べて焼くことで皿に盛り付けた際、真ん中にできる穴を埋めるために、茹でたもやしを添えるようになりました。炒めたキャベツや、茹でたほうれん草など、色々試したそうですが、餃子をたくさん食べて脂っこくなった口の中をさっぱりとさせることから口直しにもやしが定着したそうです。このもやしを添える個性的な形状や、浜松餃子の特徴の一つである円盤型の盛り付けを考えたのが創業者の名切義久氏と言われています。

あんの野菜はキャベツ

「石松」の餃子は名切氏が中国から日本に渡った朝鮮の人に教わり、試行錯誤の末、生産地が近いキャベツを主体に、豚挽き肉、にんにくでつくるあんを完成させました。なめらかでモチモチとした薄い皮は、製麺業者とともに作り上げたものです。キャベツは味を均一に保つため10月~3月は愛知産、4月~6月は茨城産、7月~9月は山梨産を仕入れています。カット後に冷蔵庫で2日寝かせて、水分を飛ばしてから使用します。

■参考資料:「餃子の探求」(旭屋出版)

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