牛肉の格付けとは?A5ランクの牛肉はどう違うの?焼肉マニアが解説

よく高級肉として「A5ランク」などが登場しますが、この格付けはどのようにして決められているのでしょうか?

ここでは焼肉に関する本を多く出版してきた焼肉マニア編集部が牛肉の格付けについて解説していきます。焼肉に詳しくなりたい人におすすめ!

牛肉の格付けの基準は?

画像素材:写真AC

肉の格付けは「牛枝肉取引企画」に基づいて、日本食肉格付け協会が実施しています。この表示はA~Cで示される歩留等級と、5~1の数字で示される肉質等級を組み合わせたもの。

判定部位は枝肉の第6~7の肋骨間の切開面で、まず、歩留等級は「ロース芯の面積」「バラの厚さ」「皮下脂肪の厚さ」「半丸枝肉重量」の4項目の数値を規定の計算式で計算し、その数値によってA~Cの3等級に判定されます。

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続いて肉質等級は「脂肪交雑」「肉食」「肉の色沢」「肉のしまりときめ」「脂肪の色と色沢と質」の4項目で判定されます。ちなみに「A5の中でもマーブリングが12」などと称されるマーブリングとは、「脂肪交雑」を判定するための基準BMS(ビーフ・マーブリング・スタンダード)のこと。この4項目をそれぞれ5~1等級に判定し、いちばん低い等級がその枝肉の等級になります。

A4、A5ランクの牛肉は全体のどれくらい流通しているの?

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牛枝肉取引企画の「格付結果」を見ると、和牛のA4、A5が合わせて全体の約74%となっています(令和2年度)。最高クラスの和牛が、全体の2/3以上を占めることからも、日本の牛肉生産のレベルの高さがうかがえますね。

また、品種ごとの「格付結果」を見ると、和牛だけでなく、交雑種の一部でもA4やA3のランクの高い牛肉が多く生産されていることが分かります。

牛肉の格付けはさまざまな基準から決められている!

少し複雑ですが、牛肉の格付けは「牛枝肉取引企画」に基づいて、日本食肉格付け協会が実施しています。その厳しい基準をクリアした牛肉はA4、A5ランクの肉になるのですが、実は意外と多くの肉がこのクラスに相当します。和牛は客観的に品質が保証されるから「おいしい」と言えるんですよ。

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※「焼肉メニュー事典」に掲載した内容を再編集しています