牛にはどんな品種がある?和牛や乳牛の違いは?焼肉マニアが解説

焼肉や牛乳、チーズなど、牛は我々の食生活には欠かせないもの。ところで牛にはどんな品種があるのでしょうか?国内で飼育されている和牛にも種類があるんです。

ここでは焼肉に関する本を多く出版してきた焼肉マニア編集部が牛の品種について解説していきます。焼肉に詳しくなりたい人におすすめ!

牛の品種は大きく2つに分けられる

画像素材:写真AC

牛を大きく分類すると肉用種と乳用種に分けられます。肉用種は、和牛や交雑種など食肉用に品種改良された牛で、国内で消費される牛肉の主流。牛肉の生産量で見ると、和牛が全体の半数近く、交雑種を含めると全体の7割を占めるのです。

一方、乳用種は酪農用に品種改良された牛で、雌は牛乳生産の後に経産牛として畜され、雄は去勢牛として肥育されて食肉となります。

画像素材:写真AC

多くの焼肉店で使用している和牛は、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4種類が農林水産省によって認定されています。この4種類と、和牛間の交雑によって生まれた和牛間交雑種のみ「和牛」と表示されます。和牛の中では黒毛和種の生産量が突出していて、和牛全体の9割以上を占めています。

和牛の品種は?

画像素材:写真AC

和牛は以下の4品種のことをいいます。この4品種と、和牛間の交雑によって生まれた和牛間交雑種のみ和牛と表示可能。

■黒毛和種
和牛全体の90%以上を占める種。肉質が遺伝的に優れています。

■褐毛和種
黒毛和牛より脂は少なく、赤身が多い。熊本系と高知系が知られています。

■日本短角種
主産地は岩手や秋田、青森など。赤身主体でヘルシー和牛として注目されています。

■無角和種
主産地は山口県ですが、肥育数は非常に少ない種。

交雑種とは?

画像素材:写真AC

F1牛とも呼ばれ、黒毛和種の雄と乳用種(ホルスタイン等)の離を交配したもの。肥育コストは黒毛和種よりも低く、肥育もしやすいと言われ、肥育頭数は黒毛和種に次いで多いです。交雑種の一部は、和牛にも劣らない格付結果の牛肉が生産されていて、交雑種のブランド牛もあります。

乳用種とは?

画像素材:写真AC

ホルスタインの雄は適当な時期に去勢され、肉牛として肥育されます。銘柄牛もあり、品質の高い牛肉も生産されています。一方、乳用雌牛は、乳生産のため、4~5年以上、飼育されるものが多い傾向に。経産牛として食肉にもなっています。乳生産の後、穀物を与えて再肥育された経産牛も。

牛は肉用種と乳用種でそれぞれ分類される!

和牛というと黒毛和牛のイメージがありますが、実は地方ごとに飼育される種が違うのです。牛肉選びをする時はぜひ参考にしてみてくださいね。

※画像はイメージです
※「焼肉メニュー事典」に掲載した内容を再編集しています