かんころ餅とはどんなもの?名前の由来は?和道一筋がわかりやすく解説!

「かんころ餅」という食べ物をご存知でしょうか。あまり馴染みのない人も多いと思いますが、実は秋にぴったりなサツマイモを使用した餅菓子で、長崎土産の定番です。

この記事では和道一筋がかんころ餅の特徴や、名前の由来について解説していきます。

そもそもかんころ餅とは?

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かんころ餅とは長崎県の五島地方で古くから作られている郷土料理の一つ。天日干しにしたサツマイモともち米、砂糖などで作られる棒状の食品で、もっちりと甘い口あたりが特徴です。

伝統的なかんころ餅は甘みが薄く、一度焼いてからでないと硬くて食べられないものでしたが、現在は指で千切れるほど柔らかいものが一般的。時間が経って硬くなってしまった場合にも、薄く切って熱を加えなおすことでまたモチモチとした食感を楽しむことができます。とりわけ焼いたかんころ餅にバターをのせて食べるのが定番で、肌寒くなってくるこれからの時期にもぴったりのお菓子です。

かんころ餅の「かんころ」って?生まれた背景は?

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「かんころ」とは長崎県の方言で「サツマイモを薄くスライスして干したもの」を指します。諸説ありますが、冬の非常食として家庭で作られるようになったのが「かんころ餅」の始まり。もち米が貴重だった時代、家族全員が十分に食べられるように「かんころ」でかさ増ししていたそうで、それが今では長崎の名物料理として知られるようになったのです。

非常食として作られていた当時、かんころ餅はもち米にかんころを混ぜて練っただけのシンプルなものでした。甘みも薄く硬かった「かんころ餅」ですが、現在は砂糖が加えられ、和菓子としての側面も持つように。お店によってはゴマやヨモギを入れるなどバリエーションも見られ、発祥地の五島地方では今でも正月になると「かんころ餅」を食べるという風習が残っています。

かんころ餅とはもち米と干し芋で作られる長崎の郷土料理のこと!

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長崎の郷土料理の一つとして広く愛されているかんころ餅。その甘さから和菓子としての側面が強いですが、元々は冬の非常食として食べられていた料理でした。ぜひ長崎を訪れた際には本場のかんころ餅に挑戦してみてくださいね。

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