羊羹とはどんなもの?練り羊羹と水羊羹の違いは?お菓子マニア編集部がわかりやすく解説!

和菓子と聞くと羊羹を思い浮かべる方も多いのでは?定番の和菓子としてよく食べられていますが、羊羹といえば練り羊羹や水羊羹などがありますよね。
みずみずしいのが水羊羹――漠然とそのようなイメージがありますが、実際には練り羊羹と水羊羹は何が違うでしょうか?

この記事ではお菓子マニア編集部が羊羹の特徴や、練り羊羹と水羊羹の違いを解説していきます。

そもそも羊羹とは?

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羊羹とは、溶かした寒天に砂糖と餡を入れ、練りながら煮詰めたり蒸したりして作る和菓子のこと。
ひと口に羊羹と言っても、練り羊羹、蒸し羊羹、水羊羹の3種類があるんですよ。

どれも甘い菓子としてご存知かと思いますが、実は本来の羊羹とは、名前に「羊」とある通り、羊の肉を使ったスープのことでした。鎌倉~室町時代、中国に留学した禅僧が日本にその技術を持ち帰りますが、肉食が禁じられている禅僧は、羊の代わりに小豆などの材料で羊羹のような料理を作ったと言われています。それから次第に甘味が加わるようになり、現在のような蒸し羊羹が誕生したんですよ。

練り羊羹と水羊羹の違いは?

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先述した通り、蒸し羊羹は3つの羊羹の中で最も長い歴史を持ち、「寒天を使わない」という決定的な違いがあります。
では、私たちが口にする機会も多い「練り羊羹」と「水羊羹」にはどのような違いがあるのでしょうか。

この「みずみずしさ」に違いが生まれる理由は、砂糖の量と水分量の差。
砂糖の量は、水羊羹、蒸し羊羹、練り羊羹の順に多くなりますが、それとは反対に、水の量は水羊羹が一番多く、練り羊羹が一番少ないのです。
水羊羹がみずみずしい菓子となるのにはこのような理由があったのです。

羊羹には3種類ある!

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羊羹には3種類ありますが、砂糖や水の量、使う材料に違いがあるんです。蒸し羊羹は実は一番歴史の古い羊羹だったのですね。
皆さんもぜひ3種類の羊羹を食べ比べてみてはいかがでしょうか?

※画像はイメージです。
※「料理と食シリーズ NO.15和菓子 甘味メニュー」に掲載した内容を再編集しています。