願いが叶うクッキー、「ポルボロン(ポルボローネ)」とは?ブール・ド・ネージュとの違いは?お菓子マニア編集部がわかりやすく解説!

皆さんはポルボロン(複数形はポルボローネ)というお菓子を聞いたことがありますか?日本ではあまり馴染みがないお菓子ですが、スペインの伝統的なお菓子なんですよ。

この記事では、お菓子マニア編集部がポルボロンの特徴や、ブール・ド・ネージュとの違いについてわかりやすく解説していきます。

そもそもポルボロンとは?

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ポルボロンとは、スペインのアンダルシア地方に伝わる伝統的なクッキーのこと。修道院で初めて作られ、今ではクリスマスやお祝い時の定番のお菓子として食べられているんです。

ポルボロンは、口に入れた瞬間ほろほろと崩れていくのが特徴。スペイン語で「polvo」は塵やパウダーを意味する言葉で、ほろほろとした食感をその名で表しているんですよ。素朴で優しい味わいのお菓子です。

ポルボロンを食べると願いが叶う?

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ポルボロンは薄力粉をローストして作るため、グルテンが少なく、ほろほろ食感が出来上がるのですが、アンダルシア地方ではそれにちなんで言い伝えがあるんです。
ポルボロンを口に入れて、溶けきる前に「ポルボロン、ポルボロン、ポルボロン」と3回唱えることができると、願いが叶う・幸せになれると言われています。「幸せを呼ぶお菓子」とも呼ばれているんですよ。

口に入れた瞬間、端っこからどんどん溶け始めるのでなかなか難しいのですが、食べる機会がありましたらぜひ一度試してみてくださいね。

ブール・ド・ネージュ(スノーボール)との違いは?

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ブール・ド・ネージュは元々、ポルボロンがフランスに渡ったのをきっかけに生まれたお菓子なので、見た目や材料もほとんど似ていますが製法が異なるんです。

前述した通り、ポルボロンはローストした薄力粉を使用するのに対し、ブール・ド・ネージュはそのままの薄力粉を使うので、食感に違いが生まれるんですよ。ポルボロンはほろほろ食感ですが、ブール・ド・ネージュはサクサクした食感になります。

また、ブール・ド・ネージュはバターを使いますが、ポルボロンは代わりにラードを使うので口どけがより良くなっているんです。

ポルボロンはほろほろと口どけていくスペインの伝統的なお菓子のこと!

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ポルボロンは輸入食品スーパーなどで売っていることがあるので、お買い物ついでに探してみてはいかがでしょうか。独特なくちどけが非常におもしろいお菓子なので、ぜひ言い伝えどおりポルボロンと唱えながら食べてみてくださいね。

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